ウランガラス研索日記
Uranium Glass Search Diary Part 3 (2013.1〜12)

Last Update Jan 22, 2014



ウランガラス ギャラリー Uranium Glass Gallery

ゴブレット Goblet









タンブラー Tumbler

















ロック グラス Rock Glass



ショット グラス Shot Glass









カップ Cup



スプーン立て Spooner




新聞の記事で関心のあったウランガラスをたまたま手に入れたことからウランガラスを研索(「けんさく」は「研」究と検「索」からの造語)することとした。対象は使って楽しめるグラス類とし、その記録を「ウランガラス研索日記」としてまとめることとした(2010.12.11)。

ウランガラスの魅力はその妖しい色合い。一般にみられるのは、イエロータイプ(米国ではワセリンガラス Vaseline glass と呼ばれている)かグリーンタイプでその中間の色合い、また、ブルータイプもある。ウランガラスはブラックライト(紫外線)を当てると緑色の蛍光を発する。したがって、光線中の紫外線の量によって蛍光の発光量が変化するので妖しい色合いとなる。

ウランガラスは蛍光灯下でみるのがよい。蛍光灯からは紫外線が出ているので、室内でも妖しい色合いが醸しだされる。イエロータイプは蛍光灯の下では緑がかってみえ、グリーンタイプはグリーンがさらに鮮やかにみえる。また、ブルータイプは緑がかってやさしい水色にみえる。この妖しい美しさがウランガラスの魅力である。

ウランガラスの収集をはじめてから1年近く経過して、ようやくコレクションらしくなってきたので、「ウランガラスギャラリー」をページに追加した。なお、ギャラリーは、ゴブレット、タンブラー、ロックグラス、ショットグラスなどに分けて、写真(96X127)のみを掲載し、この写真からそれぞれのグラスのページにリンクすることとした。(2011.11.28)

また、ウランガラス収集の過程で入手した蛍光を発するグラス類の「ノン ウランガラス ページ」 を掲載した。(2012.10.5)

ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 6(2016.1〜 )
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 5(2015.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 4(2014.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 3(2013.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 2(2012.1〜12)
ウランガラス研索日記 Uranium Glass Search Diary Part 1(2010.12〜2011.12)

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月日年内容
12/30/2013
展示ケースを模様替え。後段にゴブレット、前段にタンブラーとショットグラス。

蛍光灯+殺菌灯照明


殺菌灯照明


6/22/2013
ガラス水槽を展示ケースとして、蛍光灯と殺菌灯で照明してみた。チェコ製のウランガラス。後段がイエローとグリーンのタンブラーとゴブレット、前段がクラックタイプのタンブラーで、イエロー、グリーン、ブルーの3色。

蛍光灯照明


蛍光灯+殺菌灯照明


殺菌灯照明


6/10/2013
タンブラー ポルティユー TUMBLER Portieux


セカイモンで入手した。説明には YELLOW VASELINE URANIUM PRESSED GLASS PORTIEUX FRANCE FOOTED TUMBLER GOBLET と記載され、イエローのウランガラスで、プレスガラスのフットタンブラー、 底の刻印 からフランスの「Portieux」製とされている。

「Portieux(ポルティユー)」はフランス東部の都市でガラス製品が作られている。ポルティユーは生産会社名ではなく地名、ポルティユーで生産された製品との意味と考えられる。

本品とパターンが類似しているポルティユー製とされる ブルーのフットタンブラーが1907年ごろに生産されたものと紹介されている。

5/28/2013
ワイルドフラワー アップル グリーン タンブラー 2 Wildflower Apple Green Tumbler 2


セカイモンで入手した。説明では「Adams & Son Glass Wildflower Tumbler Light Green Flouresces 4" T ca 1884」 とされ、「Light Green」のタンブラーと記載されているが、「Apple Green」のタンブラーである。「Apple Green」は2個目であるので「Wildflower Apple Green Tumbler 2」とした。

Wildflowr は、ピッツバーグの「Adams & Company」の三角形を組み合わせたバンドと楕円を連ねたバンドの間に花を配したデザイン。グラスの底部も三角形を連ねた三角格子柄となっている。本品のWildflowerの模様は緻密。

(1)VASELINE GLASS Canary to Contemporary, The Comprehensive Guide to Yellow-Green Pattern Glass, Art Glass and Novelties from 1840 to the Present by David A. Petersonの p8 のADAMS & CO.のWILDFLOWER(omn: Adams No. 140, c.1874-1891) の説明は以下のとおり。

『この広く再生産されているパターンは1874年に多様な形態で clear, amber (light and dark), canary, blue, apple greenのいろいろな色で製作された。「canary」 と 「apple green」がブラックライトで蛍光を発する。1891年の合併の後、同じパターンが、the United States Glass Co. により再生産(同じ鋳型による生産)された。

「Identifying Pattern Glass Reproduction by Jenks , Luna & Reilly (1993)」によると複製品の生産は早くとも1936年に始まった。この時期にはgoblet, 10'' square plate, tumblerが生産された。これらは新しい鋳型によるものでコピーはオリジナルパターンを正確に描写していなかった。後に改良がなされた複製品が市場に出された。

(2)「PatternGlass.com」の「Drinkware Cups, Mugs and Tumblers」⇒「Tumbler」⇒ 「the Second Tumbler WebStore Patterns I thru Z」に「WILDFLOWER Adams #140 ca. 1870s They are 4" tall. Clear $45」 として透明ガラス(clear) と褐色ガラス (amber) が掲載されている。デザインと高さは全く同じである。ただ「apple green」 と「canary」のウランガラスは掲載されていない。

(3)セカイモンに 「L507 ADAMS & CO. 'WILDFLOWER' WASTE BOWL & 2 GOBLETS IN CANARY / VASELINE 1880'S」とされるWildflower Canary の Waste bowlとゴブレットが出品されていた。このうち Waste bowl がオリジナルと説明されていたが、掲載された写真を見ると、パターンが繊細かつ緻密でである。一方、ゴブレットのパターンは精密さに欠けていることが分かる。

本品「Apple Green 2」と「Wildflower Apple Green Tumbler」とを比較した結果、wildflowerの模様の緻密さは「Apple Green」以上であることが分かった。また、「Apple Green」が 270g であるのに対して「Apple Green 2」は 260g で 10g 軽い。ただ、本品は新しい感じがする。

一方、本品「Apple Green 2」とオリジナルと考えられる「Wildflower Canary Tumbler」比較すると本品は模様の緻密さが若干劣り、Canaryに比べ全体的に花の模様がやせている。

これらのことから、本品「Apple Green 2」は、1870(Adams & Company)〜1890(the United States Glass Co. )年頃にオリジナルの鋳型で生産されたものとの確証は得れられない。むしろ1936年以降の複製品の可能性が高い。

5/25/2013
ガラス水槽を展示ケースとして、蛍光灯と殺菌灯で照明してみた。

蛍光灯照明


蛍光灯+殺菌灯照明


殺菌灯照明


5/13/2013
タンブラー ムギとダイヤモンド TUMBLER Wheat & Diamond


セカイモンで入手した。説明書は写真のみで、出品者には専門的な知識がないとのことで、情報が記載されていなかった。

写真から、底の模様が不均一なので型ガラスではない可能性があったが、底を削って平にしたために底の模様が不均一になったことがわかった。

プレスガラスであるが、パターンはEAPGには見当たらない。以前入手した「Tumbler VALAMBERT(タンブラー バランバート)」にパターンが類似しており、1920年代以降のヨーロッパ製の可能性もある。ただ、ヨーロッパ製のタンブラーはフットタンブラーが多く、この大きさ(高さ10p)、この形態(平底)のタンブラーは米国製である可能性が高い。

5/5/2013
タンブラー マイタード(司教冠をかぶった) ダイヤモンド Tumbler Mitered Diamond


セカイモンで入手した。 説明書には、「 MITERED(司教冠をかぶった) DIAMONDS TUMBLER」とされ、1880年代の製品とされている。

本品は、淡いイエロー(pale yellow)、めずらしい美しいパターン。「miter」は司教冠の意味。底がきれいにカットされている。

4/24/2013
タンブラー「ルビーの雫」U  Tumbler 'Rubina Dew Drop'U


セカイモンで入手した。タイトルは HOBBS RUBINA VERDE HOBNAIL TUMBLER NEAR MINT とされ、Hobbs Brockunier 社がビクトリア時代の1884年に製作したものとされる。Dew Drop は「露の雫」の意味で、上部のクランベリー レッドの赤が徐々にカナリア イエロー移行する「dichrotic glass」のオブネイル タンブラーとされる。

同じタンブラーが「Vaseline Glass Collectors, Inc.」「VASELINE GLASS MANUFACTURERS」⇒「Hobbs, Brockunier & Co.」の最初に掲載されている「Two 'Hobnail' tumblers from Hobbs, Brockunier & Co. 」の写真中の左に見られる。これはもともと 「No. 323 Dew Drop(露の雫)」と呼ばれていたが、現在では「Hobnail」と呼ばれていると説明されている。また「Rubina Verde (直訳: Red Green) 」と呼ばれており、他の ルビー(ruby)または クランベリー(cranberry)ガラスとは異なり、ワセリンガラスと赤に着色したワセリンガラスからできている。また、底は磨き上げられたガラスを扱う鉄棒のように平らであるとされている。

このタンブラーはピッチャーとセットで発売されており、コレクターの見事な「写真」が公開されている。

Tumbler 'Rubina Dew Drop'は2個目、命名は2個目であるので「Tumbler 'Rubina Dew Drop'U(タンブラー「ルビーの雫」U)」とした。クランベリーレッドとカナリアイエローのバイカラーであるが、「1個目」に比べて全体的にクランベリーレッドは淡く、やはりクランベリーレッドは一様にカナリアイエローに移行しておらず偏りがあるが、カナリアイエローの割合が多く、これがアシンメトリックな景色になって1個目とはまた違った趣がある。

4/8/2013
タンブラー ルビナ ヴェルデ TUMBLER RUBINA VERDE


セカイモンで入手した。タイトルは COLORFUL BEAUTY!! ART GLASS RUBINA VERDE ** POLKA DOT ** TUMBLER !! とされ、Hobbs Brockunier 社が1880-1890年代に製作したものとされる。説明には「RUBINA VERDE INVERTED THUMBPRINT or POLKA DOT TUMBLER」(レッド-グリーン 親指指紋 水玉模様 タンブラー)

鮮やかなクランベリーレッドとグリーンのバイカラーのEAPG。クランベリーレッドは一様にグリーンに移行しておらず偏りがあるが、これがアシンメトリックな景色になって美しい。

説明にウランガラスとの記述がなかったが、ウランガラスであった。本品はクランベリーレッドが格別に濃くて鮮やかな逸品。色が濃いので、被写体が暗くなるので、露光時間が長くなり、かえって淡い色の写真となっている。写真の撮り方に工夫が必要。

4/3/2013
トパーズ ターキー トラックス タンブラー TOPARZ TURKEY TRACKS


セカイモンで入手した。 説明書には、「Pair of antique Pukeberg topaz/vaseline glass "Turkey Tracks" footed tumblers, also known as "Royal Fan" and "Solfjad", made in Sweden, measure 4-3/4" high x 2-1/2" top rim diameter, circa 1910's-20's. The glass contains uranium which produces a brilliant greenish glow when placed under UV light. (スウェーデン Pukeberg の1910〜20年代に生産された "Royal Fan(女王の扇)" や "Solfjad" として知られている"Turkey Tracks(七面鳥の足跡)" のトパーズ色のウランガラス)」と記載されていた。

一方、「VASELINE GLASS Canary to Contemporary, The Comprehensive Guide to Yellow-Green Pattern Glass, Art Glass and Novelties from 1840 to the Present by David A. Peterson」 p65 No. 511に同じ製品が1920年代の英国のStevens & Williams 社製と記載されている。

トパーズ色のような茶色がかったイエローブラウンのウランガラスは「Tiffin Golden Banana Footed Tumbler」に次いで2つ目。蛍光灯下では、トパーズ色とグリーンの発色とが混ざり実に美しい。

3/30/2013
ロシアン ゴブレット Russian Goblet


セカイモンで入手した。 説明書には、「Vintage Yellow Vaseline Glass Wine Goblet 」とされ、「使用されているが状態はよい」と記載されていた。イエロー(Canary)のゴブレットで、確かに使用されていたと分かるが、状態は非常によく、割れ欠けなど一切ない。重量感があり、しっかりとした造りであるが、精緻さに欠ける。また、気泡、型の跡などが認められ、時代を感じさせる。

「PatternGlass.com」の「Goblet」⇒「the 4th room of goblets」の3列目に「This is Russian russina uranium glas dessert coupes. It has the maker's mark of the Fedorvsk Brothers Factory, circa 1850 under the base. More info about it is available to potential buyers. We have 2 with one being slightly larger. Each $250」 として 同様なデザインの vaseline の デザートカップ (coupe クープ)が掲載されている。

同様なゴブレット(coupe クープ)が「Vaseline Glass Collectors, Inc.」「VASELINE GLASS MANUFACTURERS」⇒「Fedorovsk Brothers」に「Dessert coupe and matching underplate, Fedorovsk Brothers, Russia, c. 1850. 」の写真と共にオークションにおける解説が掲載されている。

「Eight russina uranium glas dessert coupes and underplates. Marker's mark of the Fedorvsk Brothers Factory with impressed marks, circa 1850. Each green faceted on conforming scalloped underplates with oval cartouches: 6" high, quantity: 8. In the mid-nineteenth century, the development of uranium glass with its bright fluorescent color caused a number of large services to be created by the Imperial Glassworks, the most important having been commissioned by Emperor Nicholas I for the cottage at Peterhof. This spurred imitators, of whom the Brothers Feodorovsk were the most accomplished private factory.」

(ロシア製のウランガラスのデザートカップとソーサー8脚。1850年代のFedorvsk Brothers Factory のメーカーのマークの刻印がある。各グリーンの小面は、楕円の装飾のある波形のアンダープレートと調和している。高さは6インチ:15.24cm、8脚。19世紀中ごろ、明るい蛍光を放つウランガラスの開発は王室ガラス工房で多くの製品が生産されたが、最も重要な工房は皇帝ニコラスT世のPeterhofの別荘のための委託先であった。この模倣者が最も熟達した民間工房のBrothers Feodorovskであった。)

また、「The coupe and underplate pictured here has the Russian marking on the base of the coupe. A very similar style was also made in the United States. In addition, not all of the Russian coupes have the Fedorovsk mark on the base. Both the cup and the underplate are canary flint glass.」

(この写真のカップと皿については、カップの底にロシアのマークがある。非常によく似たスタイルのものが米国でも製作された。さらに、すべてのロシア製のカップの底にFedorovskのマークがあるわけではない。両方のカップと下皿はカナリーのフリントガラスである。) 」との説明がある。

本品は イエロー(Canary) の Uranium Glass(Vaselin Glass)である。一方、「Fedorvsk Brothers Factory」製とされる「Vaseline Glass Collectors, Inc.」「VASELINE GLASS MANUFACTURERS」の「Fedorovsk Brothers」に掲載されている「Dessert coupe and matching underplate, Fedorovsk Brothers, Russia, c. 1850. 」の写真はグリーン系である。底にあるとされる「Fedorvsk Brothers Factory」のマークはない。放射活性は1.1。大きさは高さが15.2 p、外径が8.2 pで記載されている大きさと合致している。造りはそれほど精緻ではない。ただ、底がきれいにカットされている。このような底のカットはEAPGでは見られないことから、ロシア製である可能性が高いが、米国で19世紀ごろに複製された同デザインの「coupe」である可能性も否定できない。

3/29/2013
タンブラー 3 パネル Tumbler Three Panel


セカイモンで入手した。 説明書には、「THREE PANEL GOBLET」とされている。「Richards and Hartley(No.25 Thousand Eye Three Panel, c mid 1880's)」の1880年代中ごろの製品とされている。

「PatternGlass.com」の「Goblet」⇒「the 3rd room of goblets」の11列目に「THREE PANEL in vaseline; made by Richards & Hartley c. 1880s $75 」 として vaseline の goblet が掲載されている。

「Early American Pattern Glass Society」「Pattern Profiles」の「Three Panel」に詳細な説明が掲載されている。また、1949年ごろに複製品が生産されたと記載されている。

本品は、淡いイエロー(pale yellow)、パターンは十分に精巧とは言い難い。底に欠けがある。本品は1949年ごろに生産された複製品と考えられる。

3/22/2013
ゴブレット 3 パネル Goblet Three Panel


セカイモンで入手した。 説明書には、「THREE PANEL GOBLET」とされている。「Richards and Hartley(No.25 Thousand Eye Three Panel, c mid 1880's)」の1880年代中ごろの製品とされている。

「PatternGlass.com」の「Goblet」⇒「the 3rd room of goblets」の11列目に「THREE PANEL in vaseline; made by Richards & Hartley c. 1880s $75 」 として vaseline の goblet が掲載されている。

「Early American Pattern Glass Society」「Pattern Profiles」の「Three Panel」に詳細な説明が掲載されている。また、1949年ごろに複製品が生産されたと記載されている。

本品は、淡いイエロー(pale yellow)、パターンは十分に精巧とは言い難い。また、比較的新しい製品の感じがする。したがって、本品は1949年ごろに生産された複製品と考えられる。

2/14/2013
ボへミアン フット タンブラー 2 Bohemian Footed Tumbler 2


セカイモンで入手した。タイトルには「1840年代のボストンサンドイッチ社のASHBURTONのスプーナー」と記載されていた。

このデザインはASHBURTONとされているが、「Identifying Pattern Glass Reproduction by Jenks , Luna & Reilly (1993)」を見るとデザインが異なっている。また、このパターンについて調査したが、EAPGには見当たらない。さらに、ボストンサンドイッチ社製であることも確認できない。

Ando’s Uranglass Gallery の ボヘミア・ドイツのウランガラス 展示室2-1 ゴブレット、タンブラー  に同じタイプのタンブラー (16) タンブラーUV、プレスガラス、ボヘミアやドイツ、1920-30、H11-13cmが掲載されていた。

ほとんど同じデザインで、生産会社、生産時期不明とされる少し小さめのグリーンタイプ(高さ:10.5 cm, 外径:7.5 cm)を入手しているが、本品のグリーンはこれと比較してかなり淡い。

色は淡グリーンで、蛍光灯下でウランガラス特有のグリーンの発色が少なく、一見してウランガラスであると見分けることは難しい。蛍光灯を接近させると緑の発色が認められる。また、プレスガラスであることが明確に分かり、ボヘミア製のBIEDERMEIER時代(1850〜60年代)のものとされるサンバープリント ボへミアン ゴブレット(THUMBPRINT BOHEMIAN GOBLET) と比較すると緻密さに欠ける。

このパターンはEAPGのパターンには見当たらず、Ando’s Uranglass Gallery の ボヘミア・ドイツのウランガラス 展示室2-1 ゴブレット、タンブラー にあるタンブラーと同じものであることから、その記載どおり、ボへミアまたはドイツで1920〜30年ごろに生産されたものと考えられる。なお、ブラックライト照射下で撮影された写真が掲載されているが、ブラックライトを照射しないとウランガラスとは外見で見分けられないためと推察される。

1/27/2013
タンブラー ムーン & スター ワセリン カーニバル TUMBLER Moon & Star Vaseline Carnival


セカイモンで入手した。説明書では、Weishar社 Vaseline Carnival Mood & Star #500 の6個セットの未使用品(箱入り)

1990年代の製品であり、パターンは「Moon & Star」であるが、ガラス色彩は Weishar社 独自の美しい表面加工をした「Vaseline Carnival」。また、底に Weisharの銘 が入っている。かなり重量(500g近い)がある重厚なタンブラー。

Weishar社のWebサイト には「Moon & Star」 について以下の記載がある。

『「Moon & Star」 のデザインは、「The Palace」としても知られているが、1800年代(ビクトリア時代)のパターンである。このパターンはとても人気があった。

1960年代に数々の複製品が J. D. 及び Joseph Weisher により製作された。「The Moon & Star」のデザインは約100の新しいアイテムに取り入れられて、全米で販売された。

1988年に「Weishar Enterprises」はハーフサイズのミニチュアウオータセットを発売した。

1993年に「Moon & Star Collectable Line(フルサイズ)」をオリジナルの鋳型から製作したが、 Weishar のサインが入れられた。サインは Moon & Star ガラスの製作者である晩年の Joseph J. Weishar のものであり、長く愛されし親しまれるようになるだろう。

1997年には「Moon & Star」ガラス製品は最も収集されるアイテムとなっている。ガレージセールやフリーマーケット、アンティークショップでみられるようになっている。もし、みつけたら疑いもなく、そのうち手ごろではない価格になるであろう。手に入れるチャンスである。』

1/15/2013
ボフェミアン オクタゴン ゴブレット Bohemian Octagon Goblet


セカイモンで入手した。説明書には、19世紀のカットワセリンガラスで、おそらくボヘミア製とされている。

淡いイエローの八面体のゴブレット。蛍光灯下での発色は美しい。鉛含量が高い初期のクリスタルのウランガラスと考えられるが、カットが美しい。

「PatternGlass.com」の「Goblet」⇒「the 1st room of goblets」には類似のゴブレットは見当たらない。デザインからは米国のEAPGとは考えにくく、ボヘミア製の可能性が高い。

本品は、精巧でしかも重厚さがあり、色も淡イエロー(pale yellow)で落ち着きがある。1900年以前に生産されたイエローのウランガラスは色が淡いとされることから、本品はオリジナルと考えられる。

1/12/2013
ボへミアン ビーダーマイヤー タンブラー BOHEMIAN BIEDERMEIE TUMBLER


セカイモンで入手した。説明書では、生産者は不明であるが、1840〜60年代のボヘミヤ製のビーダーマイヤー様式(時代)のタンブラーとされている。

イエロー・グリーンのウランガラスで、蛍光灯下での緑色の蛍光が美しく、重量感もある。エナメルで絵柄が描かれており、金彩も原形をとどめており美しい。ただ、胴の周囲の細い金線に若干薄くなっている部分がある。

典型的なボヘミアン タンブラー。コレクションのうち、最も高価なウランガラス。放射活性も最も高く、BIEDERMEIER時代、1840〜60年代のものと見られる。


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