モーション作成メモ集

ロボット KHR-1 製作日記からモーション作成時のメモを集めた。

2006.1.2(IKT-1歩行)
IKT-1の歩行モーションの作成の続き。KHR-1の標準歩行を再現してモーションを分析した。@HP、ASpeed5:体重を左足へ、BSpeed3:右足を真上へ上げる、CSpeed3:右足を半歩前へ下げる(接地しない)、DSpeed6:斜め前の右足へ体重を移動(左足はそのまま)、ESpeed3:左足を真横に上げる、FSpeed3:左足を半歩前へ下げる(接地しない)、GSpeed6:斜め前の左足へ体重を移動、H→Bへ。
BR> KHR-1の標準歩行の体重移動などを模倣して静歩行モーションを作成した。Speedは5のみとした。静歩行モーションは二足歩行ロボットのモーションの基礎であるが、難しい。なんとか作成できたが、完成度は高くない、70%程度か。ジャイロを搭載すれば改善されると思われるが、ジャイロなしで安定した歩行モーションを作成したい。

IKT-1の駆け足モーションの作成。KHR-1の駆け足を再現してモーションを分析した。@Speed:2、前後に足を開く、体重は両足へ、手は開いて斜め前へ、A左足を真横上へ、体重は真ん中、体は直立、両手は開けて真横、B@の左右反対、CAの左右反対。なんとか作成した。完成度は70%程度か。

2006.1.4(IKT-1正拳)
IKT-1のモーションの作成の続き。正拳のモーションを作成した。腕を前へ伸ばした時に、バランスがくずれ倒れやすくなるが、脚のサーボの角度を90°あるいは180°にすると安定する。また、腕は下から上へ、外から内への方向へ動かした方が安定したモーションとなる。Speed2とSpeed5で同じモーションを続けると動作が滑らかになる。

2006.1.8(IKT-1横歩き)
IKT-1のモーションの作成の続き。横歩きのモーションを作成した。KHR-1の標準歩行を再現してモーションを分析した。@HP、Speed4、A右足へ体重、左足浮かす、Speed5、B右足へ体重、左足上げる、Speed4、C右足へ体重、左足を横へ伸ばす、Speed4、D左足へ体重、右足浮かす、Sped5、E左足へ体重、右足上げる、Speed4、F左足へ体重、右足下ろす、Speed4、G体重両足へ、Speed5。

2006.1.14(IKT-1旋回・後転)
IKT-1のモーションの作成の続き。左旋回(右旋回)のモーションを作成した。KHR-1の標準左旋回を再現してモーションを分析した。@HP、Speed1、A左足へ体重、右足は接地のまま、Speed4、B右足を上へ上げる、体は前傾、体重は左足、Speed2、C右足を前へ下げる、体重はまだ左足、Speed3、D体を前へ、体重を両足に、Speed5、E@へもどる。

それぞれ2回繰り返すことにより90°左右へ旋回できるようになったが、若干速度が遅いので改良の必要あり。

後転のモーションを作成した。KHR-1の標準後転を再現してモーションを分析した。@HP、AS:5、立ったまま後ろへ反り返る、手は外へ折り返し斜め前方へ下へ。BS:5、下から2番目のサーボを伸ばして後ろへ倒れる。CS:5、片足を後ろへ曲げる。Dもう一方の足も後ろへ曲げる。手は後ろへ。ES:5、足を伸ばす、体はくの字。FS:4、手で支えて起き上がる準備、GS:5、手を伸ばし起き上がる準備、HS:6、HPへ。

IKT-1は手が長くなった分、手の支えを利用して起き上がり動作が容易になった。

2006.1.15(静歩行・高速歩行・旋回)
第1回から第5回までの ROBO-ONE Technical Conference の講演資料が公開されているが、読んでみて印象に残った点をまとめた。

1.設計について ・重心は真ん中にくるように。股間付近に重心を置く。人と同じく臍の辺りに重心がくるのが理想か? ・バッテリーを下方に設置するなど低重心のロボットでは体重移動のために大きなトルクが必要。 ・股部の軸間距離は短い方が体重移動が小さくてよく、直立状態からわずかに傾けるだけで足裏に重心が移るので、腰付け根ロール軸に必要な回転トルクは小さくてよい。 ・サーボのトルクは上方のサーボほど小さくてよい。上方のサーボほど加重が少ない。したがって、サーボを強化する場合は下方の加重が大きいサーボを強化すべき。 ・股、足首のサーボは直交させる。 ・下半身の設計ポイント:両脚の間隔を狭める。脚の長さをできる限りつめる。足首・股のロール軸をそろえる。軽くて丈夫な構造を考える。高トルクなアクチュエーターを。

2.歩行モーションについて
(1)静歩行
@左足に重心移動、A右足を上げる、B右足を下げる、C右足に重心移動、D左足を上げる、E左足を下げる。なお、足は半歩ずつ前進させる。

(2)静歩行 その2
@まず両足の中央に重心をおき(セット状態)、足を曲げる、A重心を左足に乗せる、B右足を前に出しながら上げ下げする、C重心を前に出す(左右の足を後ろに移動)と同時に右に移す、D左足を前に引きつつ足の上げ下げを行う、E重心を両足の中央に移す、F足を伸ばせばもとの状態になる。

(3)高速歩行
@右足を上げる)頂上で右側に重心移動開始)、A右足を下げる、B左足を上げる(頂上で左側に重心移動開始)、左足を下げる。

(4)高速歩行 その2
@重心移動と少し屈伸させる動作、横の重心移動は足を上げても倒れない程度に、10〜15°程度左右に移動させる、A片足を上げる、B上げた片足を下げる、下げる動作は@で屈伸していないと足を伸ばせなくてうまく下ろせない、C反対の足に重心移動をする、なおかつ前方にも重心を移動する、DAの逆、EBの逆。

(5)旋回(90°)
@体重移動と屈伸、A片足を上げる、B片足を前にぐっと出す、CSpeedを0または2位で@と同じ姿勢にしてその反動で90°旋回する、DHP。これを2回繰り返すと180°の旋回となる。

2006.2.12(旋回)
旋回軸を生かしたモーション作成のコツがようやく分かってきた。右旋回は@左足に体重を移す。A右足を旋回軸で右方向へ眼一杯開く。B右足へ体重を移動。C右足の旋回軸を正面90°に戻す(体が旋回)D体重を両足に移動。旋回速度は従来のサンプルモーションとほとんど変わらないが旋回軸による旋回の感じは出ている。ポイントは先に旋回軸を回しておいてから体重移動をして、その後、旋回軸をもとに戻すと体が回転する。

2006.2.25(歩行)
二足歩行ロボットはやはり歩行が基本だ。歩行モーション作成を習得したい。歩行の基本モーションは@右足へ体重移動、A左足を真上に上げる、B左足を前に下ろす、C体重を左足へ移動、D右足を真上に上げる、E右足を前に下ろす、F体重を右足へ移動、以上の繰り返し。

歩行、早足、駆足のモーションのスピードは歩行では@:6、A:3、B:3、C:6、D:3、E:3、F:6。早足では@:3、A:2、B:3、C:3、D:2、E:3、F:3。駆け足では、@:2、A:2、B:2、C:2、D:2、E:2、F:2。

2006.5.6(横移動)
横移動のモーション作成のポイント:重心移動は本体の真下で行う。足の上げ下ろし、横へ伸ばす時は軸足は固定する。

2006.5.7(逆モーション)
早足のモーションを逆にしたら、後退早足モーションがうまく作成できた。

2006.7.7(IKT-1起上)
「IKT-1」のかぎ型のKHR-2タイプの足の効果を検証した。完全にしゃがみ込む姿勢をとることができる。上向けからの起上りとうつ伏せからの起上りはこのしゃがみ込み姿勢を経由すると問題なく可能であった。

2006.8.20(旋回)
旋回のモーションを工夫した。@HP。A曲がる方向に足を開き少し曲げる(歩行のHP)。このとき5mm位足を後ろに下げる。以後@Aの繰り返し。スピード2(HPを3とすると旋回が安定する)。

2006.8.27(横滑り)
横滑りのモーションを工夫した。@HP、スピード2 。A横へ足を開き曲げる、スピード3。以後@Aの繰り返し。

2006.9.3(横滑り)
右横滑りのモーション工夫メモA。CH21を調整すると真横に動く。CH22を前に出すと前に曲がる。CH17の傾きを強くすると安定する。

2006.9.18(横滑り)
左横滑りのモーション工夫メモ。後ろへ曲がる時はCH16、CH15を後ろへ、CH14を前へと、足を後ろへ少し下げると前方向に修正できる。


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