ブレナム隕石 Brenham Meterolite




項目
Item
内容
Specifications
名称
Name
ブレナム隕石
Brenham Meterolite
種類
Classification
石鉄隕石
stony-iron (Pallasite) meteorite
形態
Form
スライス
slice
サイズ
Size
6.3×5.5×3.5 mm
重量
Weight
40.3 g
採集地/採集国
Discovered Place
「ブレナムフィールド」 カイオワ郡、カンザス州、米国
「Brenham Field」Kiowa County, Cansas, U.S.A.
採集時期
Discovered Date
1886年2月
Feb, 1886
購入先
Shop
セカイモン
入手期日
Acquisition Date
2016.3.25
関連情報
Information
Sehr schone Scheibe Meteorit Pallasit Brenham Olivinen 63x55x3,5mm 40,3g geatzt
コメント
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カンラン石が美しいブレナム石鉄隕石(Pallasite)。

ウィキペディア には、石鉄隕石について、以下の説明が記載されている。

『石鉄隕石(せきてついんせき)は、ほぼ等量の鉄‐ニッケル合金とケイ酸塩鉱物からなる隕石である。鉄隕石や石質隕石に比べ非常に希で、2万2507個中116個しかない。分化した小惑星のマントルが起源と考えられている。なおこれに対し、核が鉄隕石、地殻がエイコンドライトとなる。

石鉄隕石は、パラサイト (pallasite) とメソシデライト (mesosiderite) に分類される。これらは、マントル由来でほぼ等量の鉄‐ニッケル合金とケイ酸塩鉱物からなるというほかは、共通点は少ない。ロドラナイト (lodranite) を含めることもあるが、近年はロドラナイトはエイコンドライトに含められる。

パラサイトは、丸みのある粗粒状の橄欖岩と、その間を埋める切れ目のない網目状の鉄‐ニッケル合金からなる。下部マントルのケイ酸塩と鉄-ニッケル合金のエマルションが固化したと考えられている。

メソシデライトは、異なる鉱物組成の岩石破片の集積体である。金属部分はオクタヘドライト、ケイ酸塩部分は斜長石、カルシウム輝石などからなり、それぞれが角ばった破片状になっている。天体衝突の産物と考えられている。』

また、ヤフー知恵袋:「高価なパラサイト、石鉄隕石について」パラサイトの中でもエスケル、イミラックなどはブラヒン、ブレナムなどに比べてはるかに高額ですがその理由はなんですか。 には以下の説明が記載されている。

『イミラックも、カンラン石を含まない部分とかなら安値(1g500円前後)で売られてる事もあります。

大まかに、パラサイト隕石の価値は、希少性、含まれるカンラン石の量や大きさ、カンラン石の質(色の濃さ、ひび、風化による変色)などでしょう。

国際隕石学会のHPのデータベースによるとイミラックは920kg、エスケル755kg、ブラヒン831kg、ブレナム4.3t回収量はそこまで大差ある訳ではないですね。

おそらく、パラサイト隕石に含まれるカンラン石の質の違いでしょう。地球で産出するカンラン石は、ペリドットという名の宝石として流通するように、緑色の鉱物です。

パラサイト隕石に含まれるカンラン石も元は緑色なのですが、地球で産出するカンラン石と違って鉄分を豊富に含むことから、地球に落下後風化が進み、含まれる鉄分が酸化することで茶色く変色してしまいます。風化が酷くなると、完全に茶色く濁った透明度の低いカンラン石になったり、カンラン石がひびだらけになったりすることで価値が下がります。(風化の程度は、落下隕石ではなく全て発見隕石なので、落ちてから回収されるまでの年月、落下場所の環境、隕石の大きさ次第で変わります。)

私もそこまで色々な隕石を見てきたわけではないですが、ブラヒンやブレナムは、そのような風化の影響が強い(カンラン石が茶色に変色したものが多い)イメージがありますね。

逆に、エスケル隕石は、カンラン石(英名:オリビン)のオリーブ色(緑色)をよく保ったきれいなパラサイト隕石として有名です。

イミラックも、部位によってはオリーブ色のカンラン石を持つ部分があるので、そのような部位が高いのだと思います。※イミラックは、非常に沢山の大小さまざまな破片が回収されており、部位によってカンラン石の含み具合や風化の具合も様々です。

興味があればですが、こちらのサイト:『Meteoritical Bulletin: Search the Database』 で隕石名(英語:Esquel、Imilac、Brahin、Brenham)を入れて検索すれば、隕石の大雑把な情報と共に、いくつかの隕石の写真も見ることができます。』

備考
Remarks
40293(30841)(◎)

2016年3月26日, Tsutomu IKEDA, Ph.D.

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