マイロボット「BLACK TIGER β」の製作 Part 1


新中小型17軸万能機「BLACK TIGER α」を製作することとしたが、さらに1機、KHR-1,2の機体をベースに、サーボ10個をハイパワーなサーボに換装した機体(現「BLACK TIGER」以上)が製作可能であることから、新型KHR改造機「BLACK TIGER β」を製作することとした。また、命名は「BLACK TIGER β(ベータ)」 とした(2011.3.18)。

1.新機体「β」製作の基本的考え方(コンセプト)

(1)KHR-1,2の機体をベースにハイパワーサーボで換装した中小型18軸万能機(約2kg)
(2)KHRクラス機とはせず、オープン機(ROBO-ONE準拠機体)
(3)脚部分は現「BLACK TIGER」とcompatibleとし(互換性を持たせた構造とし)、腕を含めた胴体部分も同様
(4)サーボはKRS-4013HV:4個、KRS-2350HV:6個、KRS-788HV:8個を使用
(5)脚はSC-4000CV Shisenkai Conversion KITをベースにKRS-4013HV4個とKRS-2350HV4個を配置
(6)アームは2350用(アルミ6個、ポリカーボネイト8個)とKHR用(アルミアーム、ポリカーボネイト8)
(7)コントロールボードはRCB-3HV
(8)ブラケットはKHR用を使用
(9)バックパックはKHR-3HV用
(10)追加部品調達はRCB-3HVとメタルホーン数個のみ
(11)第1段階として脚部分を組み立て検証、第2段階としてサーボとフレームのみで機体を組立てて機体の検証、その後コントロールボードなどを追加、プロトタイプ完成
(12)ジャイロ、加速度センサーは「α」との共用とする。

2.新機体「β」仕様 (現段階での仕様で順次改訂の予定)

(1)脚部:SC-4000CV Shisenkai Conversion KIT
(2)胴体部分:KHR-1,2
(3)胴体旋回軸、足旋回軸なし
(4)腕:軽量化
(5)足裏:バスタブソール
(6)コントロールボード:RCB-3HV
(7)センサーボード:MANOIセンサーボード(発声装置搭載)
(8)ジャイロセンサーx2、加速度センサー

3.RCB-3HVの設定

(1)シリアル制御

PWM制御から「NEO」と同じ、シリアル制御に変更。

(2)「BLACK TIGER β」Channel配置

4.部品の調達

「BLACK TIGER β」製作にあたっては、新規調達部品をできるだけ少なくすることとしている(現時点での発注は4000アーム、ボディポストのみ、あとはRCB-3HVとバックパック)。

5.機体の製作

(0)部品の塗装
「BLACK TIGER」を踏襲して全体的に黒に塗装する。手先と足裏はタイガーの爪を想定して塗装しない。アームなどを黒に塗装。

(1)脚部分の製作(SC-4000CV Shisenkai Conversion KIT)
@足首部分を組み立てた。足のベースはKHR-1用を足裏はバスタブソールを用いて、足ロール軸サーボはKRS-788HVとした。
ASC-4000CV Shisenkai Conversion KITの脚上部を作成。サーボはKRS-4013HV各2個計4個。
B膝下のサーボブラケットのネジ穴を広げてKRS-2350HVを取り付け、サーボアーム4000Bを取り付けた。
Cサーボアームを組み合わせた(足首用700+2000、脚基部用4000+2000)。これで脚部分のパーツがすべて完成
D脚の組み立て。サーボ軸が一直線になるようにサーボアームを取り付けた。



(2)腕部分の製作
@腕は3軸としBTスタイルを踏襲。
A腕付け根のサーボホーンはメタル製を、アームはアルミタイプを使用(KHR-1用の肩サポーターが使用可能となる)。
B肩サーボのブラケットは四川会レッグセットのブラケット(黒)を利用。サーボはKRS-788HVでメタルインサーボホーン使用)
C肘サーボはKRS-788HVとし、肩と肘の接続用のブラケットはSC-78X-Aを使用。
D手先サーボ(KRS-788HV)のブラケットにはSC-78X-Aを使用し、KHR-3HVの手を取り付け。
E腕の組み立て。



(3)胴体部分の製作

「BLACK TIGER β」の胴体のコンセプトは以下のとおり

@BTとの差別化(サッカーのスローイン力の強化と腕を使ったジャンプ旋回の試行など)のため、腕付け根はKRS-2350HVとする。
「KHR-1用のKRS-2350換装用ボディ」(現在BTに使用中)と「KHR-2用のKRS-2350換装用ボディ」を交換すると新たな穴あけ等は不要。
A必要パーツ:「KHR-2用のKRS-2350HV換装用ボディ」、KRS-2350HV4個、サーボホーンガンメタリック2個、KHR-1用アームサポーター2個、KHR-1用アルミアーム2個、KHR-1用ヘッド取り付け台、LEDヘッド、ボディポスト。

現在「BLACK TIGER」に使用しているボディーはもともと腕基部と脚基部のサーボ4個をKRS-2350に換装するための「KHR-1用KRS-2350換装ボディ」で、「BLACK TIGER」では脚基部のみをKRS-2350HVに換装して使用している。

これを「BLACK TIGER-β」のボディに使用するとKRS-2350HV4個の換装が問題なく可能となる。それにより胴体のみならず全体の組立(コントロールボードを除く)が直ちに可能となる。

「BLACK TIGER β」の胴体部には、初めて参加した「6th ROBO-ONE Technical Conference(2005年6月4日開催)」で配布された「KHR-1用KRS-2350換装ボディ」を使用することとした。入手してから6年ぶりに本来の仕様で機体になった。

「KHR-1用KRS-2350換装ボディ」のパーツはボディ前後2枚、肩付根サーボブラケット前後各2枚、下部電池固定板。これらはすべて切削した形で配布されたが、2年ほどまえにRoboSpotで肩付根サーボブラケット前後各2枚、下部電池固定板を折り曲げて使用できるようにしておいたもの。ただ、いざ使用しようとすると見当たらないパーツが幾つかあった。

ボディー前後2枚は「BLACK TIGER」のボディに使用中、これは脚付根のサーボ2個をKRS-2350 HVに換装するためで承知していた。「BLACK TIGER」の胴体部分を分解して回収(「BLACK TIGER」の胴体部分は新たに余剰パーツで製作の予定)。

肩付根サーボの固定に使う前部ブラケットはパーツ箱にあったが、後部ブラケットがどうしても見つからない。捨てたわけがないと散々探したところ、チロルチョコ大会用に製作したロッポ型ロボット「BT-R」の腕サーボの固定に使ってあるのを発見、これを回収(「BT-R」は再構成の必要あり)。

さらに、下部電池固定板も見当たらない。最近まであったのは覚えているので、捜したところ、「BT−L44」の電池固定用の蓋に使用しているのを発見、これを回収。

すべての部品がそろったところで、「BLACK TIGERβ」の胴体を組み立てた。ねじ穴などはすべてぴったり合っており、4個のKRS-2350HVを換装して、胴体が仕上がった。



(4)機体の組立
胴体部に組み立ててあった腕部、脚部を取り付けて、「BLACK TIGERβ」の機体が 完成した。なお、胴体上部の「ヘッド取り付けパーツ」は「BLACK TIGER」のものをそのまま使用することとした (「BLACK TIGER」の胴体上部の「ヘッド取り付けパーツ」は新たに余剰 パーツで製作の予定)。



(5)配線
バックパックセットAを設置。RCB-3HVをバックパックの中央に配置。コード長は、CH12,17=20cm、CH13,18=27cm、CH14,19の延長コード=12cm、CH15,24 の延長コード=15cmとした。その後、配線。「BLACK TIGER β」のプロトタイプ完成。



(6)ホームポジションとトリム調整
「BLACK TIGERβ」のサーボはシリアル対応のKRS-4013HVとシリアルに対応していないKRS-2350HVの混ぜて使用しているので、サーボはPWM方式で制御することとした。トリム調整後、HPとスタートアップモーション、屈足終了モーションを作成した。

(7)足底の変更
足底をバスタブソールからバスタブソール大へ交換。

(8)ジャイロセンサーの設置
「BLACK TIGERβ」本体にジャイロセンサー2個、ピッチ軸用(P)、ロール軸用(R)をKHRの電池収納部の底番(P)、電池収納部内背面下(R)に両面テープで設置し、(P)をAD1に、(R)をAD2に接続した。

(9)無線受信機の設置
無線受信機は左肩の上に設置することとし、コードを配線した。

6.自律システム搭載

(1)センサーボードの設置
・センサーボードからRCB-3への接続用の配線をバックパックの上へ穴を通して出した。これで直接、外側上部のPC用端子への接続が容易となり、しかも切り替えコネクタも不要となる。
・PCB-3HVからセンサーボードへの電源コードを接続、取り外しが容易なように延長コードで接続することとし、接続を間違えないようにコネクタに赤のテープを貼り付けた。

(2)PSDセンサーの配置
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕前面):10
●PSDセンサー SHARP GP2D12(右腕前面):11
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕側面):12
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕背面):13*
●PSDセンサー SHARP GP2D12(右腕側面):14
・PSDセンサーの配線を完了。なお、当初SHARP2YOA21を搭載したが、ベースラインが高いのでSHARP GP2D12と交換した。

「BLACK TIGER β」自律システム搭載 2011.5 

KHR-2HV 改造機(KRS-2350HV×6, KRS-3013HV×4):Open Class 機

(3)姿勢感知センサーの設置
@3軸加速度センサーVer3 AS-3ACC-3:ヘッダピン2mmピッチを6個はんだ付けした。また、ジャンパをはんだ付けして1.5Gモードに変更した。

A3軸加速度センサーVer3 AS-3ACC-3:はんだ付けしたヘッダピンに、MANIOセンサーボードに接続可能なように、センサーコードをZ端子、G端子、3.3V端子にそれぞれ接続した。



B3軸加速度センサーVer3 AS-3ACC-3を搭載、設置場所に適当なところがないので、バックパックの裏ぶた端に両面テープで2面を固定した。センサーボードに接続して動作を確認した。センサーを90°傾ける毎にセンサー値が変動することを確認した。

(4)超音波センサー(受信)の設置
@超音波センサー(受信)USRX-1:本センサーは基準電圧が5Vであるが、3.3Vでも使用できそうなので、延長コードの端子を交換して、MANOIセンサーボードに接続できるようにした。センサーとコードの接続部分をホットメルトで固定化して補強した。また、超音波センサー取り付け金具を取り付けて、BT-βの肩に設置できるようにした。



A超音波センサー(受信)をBT-βの向かって左肩上に両面テープで設置。こちらは超音波の受信は、発信器から発信する必要のあることから別途確認することとした。



(5)自律センサーシステムまとめ
これで、当初予定した自律システムに必要なセンサー類の搭載を完了した。MANIOセンサーボードへの接続端子は以下のとおり。なお、当初SHARP2YOA21を搭載したが、ベースラインが高いのでSHARP GP2D12と交換した。

●超音波センサー受信 USRX-1(本体左肩):9
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕前面):10
●PSDセンサー SHARP GP2D12(右腕前面):11
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕側面):12
●PSDセンサー SHARP GP2D12(左腕背面):13*ビーチフラッグでは不使用
●PSDセンサー SHARP GP2D12(右腕側面):14
●3軸加速度センサーVer3 AS-3ACC-3(センサーボード上):15
なお、端子3は異常値を示したので使用しないこととした。

MANOIセンサーボードへのPSD接続はフリーズのリスクを考慮して4個までとした。ビーチフラッグでは前面2個、左右2個の合計4個。なお、自律バトルの際には、超音波センサーを後方に設置することとした。

「BLACK TIGER-β」にアスリートカップの自律競技(ビーチフラッグ、自律20m)用に自律機能を搭載した。アスリートカップはKHRシリーズの改造機であれば改造に制限なしであるので、出場資格あり。

「BLACK TIGER」は自律機能を搭載するには機体がパワー不足であったが、「BLACK TIGER-β」はKHRをベースとしながら、ハイパワーサーボKRS-2350HV6個とKRS-4013HV4個を搭載したハイパワーなKHR改造機体となっているので、自律機能を搭載しても十分に動作可能である。

7.モーションの作成(KHR-2HVサンプルモーションのBT-β2への変換)

(1)機体CH配置の再構成
「BLACK TIGER」のモーションを利用できるように「BLACK TIGER β」のCH配置を「BLACK TIGER」と同じに再配置し「BLACK TIGERβ2」とした(「BLACK TIGER β2 」Channel配置)。

@旧配置におけるCH12,13とCH17,18のサーボはHPポジションに合わせてあったが、それぞれトリムポジションに戻した。
ACH配置を「BLACK TIGER」(KHR-2HV)のCH配置に配線を変更した。
Bトリムポジションを調整した。
Cホームポジション(HP)を作成した。
DスタートアップモーションとしてHPを設定した。

(2)モーションの作成

CH7(右肩サーボ)KRS-788HVのハンチングが激しいのでサーボを交換したところ、ハンチングが治まった。

@前進モーションを作成。4ポジション(speed:6)で作成したが、一応の完成、さらに改良の余地あり。
Aジャイロの設定、ピッチ軸CH13,CH19x8、ロール軸CH11,17,CH14,20 x3を設定。さらに改良の余地あり。
D左・右横モーションを作成。2ポジション(speed:7)で作成したが、完成。サーボにパワーがあるとモーションが安定して作成しやすい。

(3)モーション変換:「BLACK TIGER」⇒「BLACK TIGER β2」への変換

「BLACK TIGER-β」のCH配置を「BLACK TIGER」と同じに再配置して「BLACK TIGER β2」とし、BTとモーションの互換性を図ることとした。BT-β2では脚部分にShisenkai Conversion KIT SC-4000CVを使用しているので、KHR-2HV脚からShisenkai Conversion KIT SC-4000CV脚への変換が必要である。このためBTのモーションをBT-β2のモーションへの変換する方法を検討した。なお、変換に当たってはROBOSPOTの2007.7.247.26 記事を参照した。

1)ホームポジションの変換
@リバース変換:CH12, 19をREVERSE変換した。これらはBTとBT-β2ではサーボの向きが反対となっているため。ほかは同じなので変換なし。
Aサーボ変換:CH12,13,18,19はKRS-788HVからKRS-4013HVへ換装しているが、可動角度が180°から270°に拡大したので、180÷270=0.67を乗じて調整した。
Bサーボポジション変換:CH12,13,14,18,19,20(脚部)とCH2,3,6,7(腕部)に加算してポジションの差分を調整した。
C以上の3段階変換によりBTのHPがBT-βのHPに変換されることを確認した。

2)モーションの変換
BTの前進モーションを一括して上記@-Bの変換によりBT-β2の前進モーションに変換したところ、BT-β2の前進モーションとして動作することが確認された。この変換操作で、BTのモーションがすべて利用可能となった。

3)スピード変換の実施
@スピード変換する必要がある理由は、KHR-2HVのRCB-3JHVでは出力周期が20[msec]で、KHR-1HVのRCB-3HVは15[msec]となっている。したがって、20÷15=1.33・・・なので1.33倍してモーションを遅くする必要がある。
ABT用に新たに作成した両面起上りなどはスピード変換は不要である(BTはRCB-3HVを最初から搭載している)。
BBTの前進モーション(サンプルモーション由来)は変換後、確かに若干速いので、スピード変換4を追加してみる。なお、スピードの変換はどこかひとつのCHのみで有効になる(今回はCH1に設定)。
Cスピード変換を追加実施したところ、変換したBT-βの前進モーションのスピードが低下し、安定したモーションとなることが確認された。

4)BTからBT-β2へのモーション変換操作まとめ
以上の変換操作を BTからBT-β2へのモーション変換操作 としてまとめた。

5)BTモーションのBT-β2への変換
@両面起上、A後進、B左・右旋回モーションをBTモーションから変換して作成した。

(4)モーション変換:「KHR-2HV」 Sample Motion⇒ 「BLACK TIGER」⇒「BLACK TIGER β2」への変換

1)「KHR-2HV」 Sample Motionから 「BLACK TIGER」モーションへの変換
・「BLACK TIGER-8」のモーションはすべてKHR-2サンプルモーションを変換したもので、BT-10に使用可能であり、これはBT-βへ変換可能。
・BT-8におけるサンプルモーションからの変換法は、「KHR-2のサンプルモーションに「BLACK TIGER」RCB-3のホームポジションの値をLINK機能で加えてやれば、」RCB-3へ変換可能となる。この変換法はBT-8に残っており、sample変換 とsample変換Aがある。Sample変換しさらにBT-β2用に変換するとHPが一致する。Sample変換AはHPが少し前に出る。
・Sampleモーションの旋回4(右)をsample変換とBT-β用変換でBT-β用モーションの作成に成功。

2)「KHR-2HV」 Sample Motion⇒ 「BLACK TIGER」⇒「BLACK TIGER β2」への変換
・sampleモーションから直接BT-β2用H&HでBT-β2用に変換できるように、BT-8にあるsample変換 条件を追加した。
・sampleモーションからBT-β2用モーションへの変換は、@sample変換A変換β1(REV)、B変換β2(4013)、C変換β3(ADD)、D変換β4(SPE)

(5)変換モーションの検証
ロボット・アスリートCUP2012JAN in はまぎんこども宇宙科学館(2012.1.29)の無線5m走に参加。無線5m走には4機参加したが、2回の記録では、「BLACK TIGER β」が、殿堂入りしていたGr.GIYさんの11.78秒に次いでの記録28.47秒で優勝した。

今回は、前進モーションが若干右に曲がったが、スラロームを組み込んでなかったので、方向を修正するのに時間が取れられた。転倒はなかったので、まずまずの記録か。サンプルモーションが変換によりBLACK TIGERβ2に利用可能なことが実証できた。

The 1st Run


The 2nd Run




8.自律システムの検証

(1)自律ビーチフラッグにおける自律センサーシステム
「ロボット・アスリートCUP2012JAN in はまぎんこども宇宙科学館」(2012.1.29)での自律ビーチフラッグ競技における自律センサーシステム
@センサー配置
超音波センサー前面右肩上9、PSD前面左10、PSD前面右11、PSD左横12、PSD右横14、(予備PSD後右13)、加速度センサーバックパック裏ぶた15
Aセンサールール:SensorRuleB3-1
・スタートは3とおり@12:旋回2回前進、A14:旋回3回前進、B12/14:旋回1回右横
・PSDセンサー感度設定:近接前1200〜4095、中接左右1800〜4095、捕捉前400〜1199、捕捉左右1799〜4095
・超音波センサー感度設定:捕捉前1000〜4095、探索前0〜999
・加速度センサー感度設定:転倒下向0〜1000、転倒上向2600〜4095

(2)自律ビーチフラッグ実戦試験
決勝トーナメント1回戦で磯工チームと対戦したが、スタートの起上り時に転倒して、方向を見失い、また、フラッグの超音波を感知できずにスタート地点に留まり完敗、1回戦で敗退した。磯工チームは見事フラッグを倒して、準決勝に進み、さらに決勝でも勝利して優勝した。

BLACK TIGER β vs 磯工ガーディアン


(3)ビーチフラッグの反省と今後の改良
1)前進モーションが右に曲がるので修正、両面起上りがずれるので修正、左横移動が前へ曲がるので修正。
2)スタート時にPSDセンサーの右、左、左右でスタートするように3とおりを設定したが、左右でスタートがうまく動作せず、右または左の設定がスタートしてしまった。⇒PSDセンサー1個によるスタートの設定は右または左の2とおりにすべき。
3)ポールの超音波発信器の向きがスタート方向を向いていなかった模様。⇒スタート時に確認すべき。向きが正しくないと、感知できないおそれがある。(実際に今回はスタート地点で超音波を感知できなかった)。
4)スタート時に転倒した。⇒スタート時に転倒しないようにする。90°2回は中止し、90°1回横歩き、30°3回前進の2とおりのスタートとする。
5)パンチカーペットがゆがんでいて、スタート時の起上り時点で意図した方向へ起上り・旋回・移動しなかった。⇒スタートの起上り・旋回後の時点で超音波センサーによる方向の確認を行うセンサールールを挿入する。
6)移動が少なかったが、加速度センサーの誤作動はなかった。
7)探索の旋回モーションの再生が確認できた。
8)スタート後の前進(横移動)歩数が何歩が適当か検討する。


「BLACK TIGER β」Versionは以下のとおり
「BLACK TIGER β(1)」:プロトタイプ(Part1)
「BLACK TIGER β2」:Channel配置を「KHR-2HV」「BLACK TIGER」と同配置に変更(Part1)
「BLACK TIGER β3」:腕構造を変則3軸から旋回軸に変更及び足ロール軸KRS-4013HV換装(Part2)
「BLACK TIGER β3-2」:腕構造を変則3軸から旋回軸に変更し肩サーボKRS-2350HV換装及び足ロール軸と脚下ピッチ軸KRS-4013HV換装(Part2)

マイロボット「BLACK TIGER β(1), 2」の製作 Part 1
マイロボット「BLACK TIGER β3, 3-2」の製作 Part 2

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