マイロボット「BLACK TIGER α」の製作 Part 2
「BLACK TIGER α」は中小型多目的機をコンセプトに、メリッサをベースに機体を製作し、また、ハンドユニット「SC-Hand1」を搭載するなどして、機能強化を図ってきた。一方、メリッサ脚(レッグフレームA+B)はコンパクトではあるが、脚長が短く、そのため「BLACK TIGER α」はROBO-ONE規格に準拠させることができないことが明らかとなった。
ROBO-ONE規格に準拠させるために、膝をダブルサーボ化(2軸追加)するとともに、脚部サーボKRS-4013HVをKRS-4034HV(在庫6個)に換装してトルクを強化しつつ、脚長を伸長し、ROBO-ONE規格準拠機体に改造することとした。改造に伴い、軸数は21軸(当初の17軸にハンドユニット搭載で4軸追加)から、さらに2軸追加され、23軸となる(BLACK TIGERαとα2のROBO-ONE規格準拠比較表)。
なお、脚部の伸長には、「MELISSA」レッグフレームA+Bに替えて、平行リンク脚「マーキュリー」に変更する方法もあるが、運動性が低下するため使用しないこととしている。
改造に必要なサーボ以外のパーツは、伸長プレート「SC-4000L1」4組8枚(2組4枚在庫、2組4枚購入)、膝のジョイント「SC-4000ARM-T」1組2個(在庫)、バスタブソールS-02(購入)などとなっている。
これにより、「BLACK TIGER α」の脚部は「BLACK TIGERT NEO」とほぼ同等(脚ヨー軸はなし)となり、「BLACK TIGER NEO」のモーションの利用も可能となる。
一方、ハンドユニットを追加搭載したことに加えて、脚部をダブルサーボ化して伸長させたことにより、当初設定したの中小型万能機が中型万能機となっている。さらに、発声装置搭載を予定している。また、サバゲの2足歩行機体への応用も視野に入れておくこととした。
また、改造に伴い、改造機体はVersion 2の意味で「BLACK TIGER α2」 と表記することとした(対外的名称は「BLACK TIGER α」とする)。
1.「BLACK TIGER α2」製作の基本的考え方(コンセプト)
(1) 多目的中型機体(23軸)、ROB-ONE準拠機体、機体重量は3.0kg以下を想定
(2) できるだけ在庫部品で製作
(3) コントロールボードはRCB-3HV、加速度センサーとジャイロ2個搭載
(4) マノイセンサーボード&発声装置搭載
(5) 機体にR-Blueボディー(上部)、胴体ヨー軸あり
(6) 脚ヨー軸なし、脚部はイトーレイネツSC-4000シリーズ(膝はダブルサーボ)、足首は直交軸、足裏はバスタブソールS‐02
(7) 腕にはハンドユニット「SC-Hand1」を搭載、腕部サーボはKRS-4013HV
(8) 脚部サーボにはKRS-4034HV(6個)、脚上部ロール軸にKRS-4014HVを使用して脚部トルクを強化
2.改造機体「BLACK TIGER α2」主要仕様
(1)脚部:イトーレイネツSC-4000シリーズ(SC-4000L1、SC-4000ARM-Tなど)
(2)胴体部分:「R-Blue」
(3)ヨー軸:胴体旋回軸あり、脚旋回軸なし
(4)腕:ハンドユニット「SC-Hand1」
(5)足底:バスタブソールS-02、足裏:滑り止め装着
(6)コントロールボード:RCB-3HV
(7)センサーボード:MANOIセンサーボード(発声装置搭載予定)
(8)加速度センサー、ジャイロセンサー2(「ZETA」搭載品を使用)
3.RCB-3HVの設定
(1)シリアル制御
「BLACK TIGER NEO」と同じ、シリアル制御とする。
(2)Channel配置
「BLACK TIGER α2」Channel配置 は「BLACK TIGER NEO」と同じ配置として、モーションの互換を可能にしている。
4.ROBO-ONE準拠に向けての改造機体の製作
(1)脚部のダブルサーボ化
@「BT-α」の脚長伸長用のKRS-4000シリーズ用レッグプレートSC-4000L1及びKRS-4000シリーズ用ツインアームの黒塗装を行った。
A「BT-α」脚部部分を分解。サーボホーンの取り外し。アームをねじで取り付けてはずす。
BCH23のトリムを0に戻した。また、脚部分のトリムも0に戻した。
C6個の新規KRS-4034HVにサーボホーンの取り付け。CH23にサーボを繋いでサーボのO点を出し、サーボホーンを取り付けた。また、使用していた2個のサーボKRS-4013HVにサーボホーンを取り付けた。
Dサーボ8個にフリーホーンの取り付け。これで脚部分の8個のサーボ(ホーン付き)が準備できた。
E脚のパーツ、足首直行軸の組み立て足底を取り付け、膝ダブルサーボの組み立て、脚付け根のピッチ軸部分の組み立てを行った。
F脚部分のパーツを繋いで脚部を組み立て
G胴体部分に脚部を取り付けた。これで機体の組み立て完了。
H足底に滑り止めゴムを装着。
(2)配線
@コントロールボードにサーボの配線を行った。足首の直行軸には50cmのコード4本を使用、これは以前ZETA用に作成したもの。膝上のサーボにも40cmのコードを使用することとした(脚が長くなったので交換)。配線を束ねて取りまとめ。
A無線受信機を機体左肩に設置して、配線を行った。
(3)ホームポジションの調整
@トリムを調整(Trim3として保存)
Aホームポジションの作成、NEOのHPを準用した
Bスタートアップモーション、屈脚終了モーションを作成。。
Cピッチ軸とロール軸のジャイロを設定したが、効きが甘い。8⇒16に変更。これでプロトタイプの完成
「BLACK TIGER α2」 脚部のダブルサーボ化 2011.9
(自作機体:Open Class 機)
(4)「BT-NEO」の「BT-α」へのモーション変換
BT-NEOのモーションの脚部分は同じであるが、CH11⇒reverseの必要がある。また、腕部分はCHを移動させたため、変換が必要であり、3段階でモーション変換を実施(1回ではうまくゆかない)。
@腕変換1:CH8⇒CH7
A腕変換2:CH7⇒CH6
B腕変換3:CH6⇒CH5
C脚変換4:CH11⇒reverse
(5)基本モーションの作成
・前進歩行モーション、後退モーションを変換して作成
・屈足両起上、自動起上をNEOモーションから変換して作成。
・左横、右横移動モーションを変換作成。
・左旋回、右旋回モーションを変換作成。
これで、前後、左右横、左右旋回、起上モーションなどの基本モーションの作成が完了した。後は修正して適正化。
5.今後の予定
マイロボット「BLACK TIGER α」の製作 Part 1
マイロボット「BLACK TIGER α2」の製作 Part 2
マイロボット「BLACK TIGER α3, α2-2」の製作 Part 3
マイロボット「BLACK TIGER ACE(α2-2)」の製作 Part 4
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