ロボット KHR-1 製作日記 Part 18(2007.12〜2008.1)

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「IKT-1」 BLACK TIGER 仕様 2006.10 

(KHR-1 6V:BLACK TIGER 原型)


「BLACK TIGER 5」(旋回軸ユニット撤去・2350HV×4 )2007.12

(KHR-1 HV化:KHR Standard 機)


「BLACK TIGER NEO」PSDセンサー×5・ラージカウル搭載 2008.2

(新自作機体:Open Class 機)


ロボットを製作してみたいと考えていたが、初心者には入門のハードルが高く難しかった。秋葉原のツクモパソコン本店の3階にロボット専門店の「ロボット王国」 があるが、近藤科学 から組み立てキット「KHR-1」 が発売されたことを知り購入して製作にチャレンジすることにした(2004.8.1)。

作者 の技量は、パソコンについてはそこそこ理解できているが、ロボットについては知識がほとんどなかった。製作の過程を製作日記としてまとめて記録することにした(2004.8.21)。

KHR-1は2004年9月19日に完成した。KHR-1には、様々なオプションパーツが発売されているが、その後、それらを購入しKHR-1を改造して、KHR-1をベースとした改造機体「BLACK TIGER」 を完成させた(2006.6.3)。その完成を機会に2006年6月から国内での2足歩行ロボットの競技会への参加 をはじめた。

「BLACK TIGER」の運動能力、パワーが十分でないことから、2006年12月3日に、ハイパワーのサーボモーターを使用した新オリジナル機体「BLACK TIGER NEO」 の製作を開始した。新機体のプロトタイプは2007年12月31日に完成した。新機体の改良とモーションの改良を継続しつつ現在は自律機能の充実を図っている(2007.12.23)。

このサイト(日記)の内容は作者のメモ/ノートとして書いたものです。後日、まとめて ページ (Robot Contents) を作成しています。2足歩行ロボットの製作にチャレンジしようとする方々のご参考になれば幸いです。

マイロボットの改造/製作の系図  My KHR-1 Evolution マイロボット写真集

ロボット KHR-1 製作日記 Part 16 (2007.11〜12)
ロボット KHR-1 製作日記 Part 17 (2007.12)
ロボット KHR-1 製作日記 Part 19 (2008.2〜3)

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月日年内容
1/31/08
MANOI姿勢感知センサー/3軸加速度センサーHRP105の搭載とセンサールールNo.12

1.3軸加速度センサーHPR105の搭載
「BLACK TIGER NEO」の正面肩右上に両面テープで貼り付けて搭載した。マニュアルどおりに転倒感知しやするするためにDIPスイッチを2つとも上側に切り替えた。また、ショートを避けるため上面を両面テープで覆った。センサー端子No.1に接続した。



2.PSDセンサー6個と加速度センサーを接続して、センサー表示をさせたが、タイムアウトはなし。ただし、PSDセンサーを1個ないし2個追加するとタイムアウト頻発。やはりPSDセンサーは6個が限界。

3.センサールールNo.12の設定

1)転倒判定は直接3軸加速度センサーで感知させる方法に変更。
  センサー設定値は上向き 0〜1200、下向き 2800〜4095
2)PSDセンサーは前後各2個、左右各1個、計6個を腕に装着。
3)状況1と状況2の間をジャンプ。
4)余分な設定(チェックなし)を消去。
5)センサーの設定範囲の重複をさける。
6)前方攻撃のモーションを修正し、2タイプを連続。
7)後退モーションを変更。歩数は4歩と6歩として攻撃後は4歩、後ろ近接は6歩とした。
8)後方補足モーションを旋回90°のみとし、横移動を削除。

4.センサールールNo12.1の設定

前回の実戦で後退モーションの不安定からスリップダウンで自滅した反省から、攻撃後の後退モーションは適当かを検討した。
@無いほうがよいのか?⇒連続攻撃がしやすい、転倒のリスクなし、リングアウトのリスクなし、攻撃にさらされやすい。
A移動の利点は?⇒攻撃を回避、攻撃の多様性、転倒リスクが少ない高速移動可能の横移動がベター、リングアウトのリスクは増加する。
BとりあえずHit&Awayを重視して、攻撃後の移動を後退から横移動に変更し実戦で検証する。
右拳⇒左横、左拳⇒右横、正拳右⇒左横、正拳左⇒右横
C左・右攻撃強化⇒左・右拳を連続2回

5.センサールールNo12.2の設定

攻撃後の移動モーション設定なしを作成。Hit&Awayがよいのか無いのがよいのかを実戦で検討。

1/29/08
途中停止(フリーズ)の検討

1)センサーボードにPSDセンサーを8個(前後各3個、左右各1個)接続し自律動作をさせたところ、自律動作が突然停止することが頻発した。そのときはすべてのセンサーに反応しない状況。

また、センサー表示した場合、センサー表示が途中で停止して「‘8725’の値は‘Value'に対して有効ではありません。‘Value'は‘Minimum'と‘Maximum'の間になければなりません。パラメーター名:Value タイムアウトの場合は1)センサーボードの電源は入っているか?2)ケーブルが外れていないか?を確認して下さい」の表示が出る。Valueの値はその時々で違っている。またこの値は4095をオーバーしている。

2)センサーボードに接続するPSDセンサーの個数を8個から6個(前後各2個、左右各1個)にすると、センサー表示した場合に途中で停止する頻度は少なくなる。ただ時々、「操作がタイムアウトしました。タイムアウトの場合は、1)センサーボードの電源は入っているか?2)ケーブルが外れていないかを確認して下さい」の表示がでてセンサー表示が停止する。

接続しているPSDセンサーの個数と自律動作停止は相関がありそうで、8個のセンサールールNo.11では頻発、6個のNo10.1では時々発生。センサーボードに接続するPSDセンサーの個数に制約があるのか?6個ぐらいが限度か?

3)自律動作が突然停止することと、センサー表示が途中で停止することと関係があるか?実際の自律実行の段階でこれが起きるため、センサーの感知が停止して動かなくなるのか?

4)ルール設定に問題があるのか?@探索ルールの設定に問題はないか(探索を前方中央の一点で実施)判定後は状況1or2へジャンプ?Aセンサー設定範囲を0〜500とせずに0〜499と設定範囲の重複をさけるべきか?

5)センサールールの書き込みがやはり不安定で書き込める場合と書き込めない場合がある。@センサールールの複雑化に原因があるのか?A余分な設定(チェックなし)を消去すべきか?

6)センサーのショートの回避としてPSDセンサーの裏側に絶縁テープを貼っておく。

1/27/08
第9回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 センサールールNo.11試験⇒No10.1試験

センサールールNo.11(PSDセンサー8個)についてROBOSPOTのバトル練習会で検証しようとしたが、No.11が不調のためNo.10.1(PSDセンサー6個)での検証となった。No.10.1は前回のセンサールールNo.10.1と同じだが、変わったところは、前後各2個のセンサーの位置が胴体から手に移動したこと。

参加機体は、クロムキッド、ガルー、ナーガ、デカール、GAT。イガアさんにビデオ撮影していただいた。ビデオを分析したところ、クロムキッドには完敗したが、一部撃ち合いのよいところあり、また、前進したところカウンターでダウン。ガルーにも完敗、一部撃ち合いのよいところあり、その後センサーに異常が出ている。ナーガにはカウンター気味の正拳が決まりONEダウンとるも投げられて完敗。GATには攻撃が頻繁に出ているが後退時に転倒して自滅。デカールからONEダウンとスリップダウンで一勝。

一部撃ち合っているところもあり、モーションの移行にラグタイムがあり、ここを攻撃されるので改良が必要、ラグタイムを解消し常時動いていることが必要。正拳の右と左がヒットしていない、前方攻撃を強化すべき。前進したところをカウンターパンチをくらっている、横移動で接近すべきか?トータルで30点位のできか?



○結果と考察

1)No.11で自律動作させたところ、ロボットが停止することが頻繁に起こった。前回の試験でもこの現象はあったが、頻度が格段に多くなった。原因は不明。⇒回避のためにセンサールールをNo.10.1(前後のセンサー各2個)に戻した。また、前後の中央のセンサーを外したところ、停止することがなくなった。⇒センサーの接続をチェックする必要あり。

2)後ろ近接の場合の回避モーション(横移動+後退)の歩数が少なく、攻撃位置につけない。⇒移動の歩数を増やす。

3)左右拳をより効果的なモーションに修正する必要あり。

4)前方攻撃をより効果的なモーションに修正する必要あり。

5)No.10.1に戻したことにより、結果的にセンサー前後各2個、左右2個で合計6個での検証となったが、前後のセンサーは各2個で十分かもしれない。

6)状況数は2で十分かもしれない。この状況間を移動するとともに、状況1と状況2のモーションをそれぞれ変えて攻撃の多様化と防御・攻撃回避の強化を工夫する。複雑化をさける。Simple is best.

7)モーション間でジャイロが切れるので連続してジャイロ効かすように修正する必要あり。

8)起き上がりはトラブルなし。⇒ただし、ラグタイムをなくすために転倒判定は直接3軸加速度センサーで感知させる方法に変更を検討。

9)No.16のPSDセンサーの取り付け穴が破損した。急遽使用してないNo.15のセンサーと交換した。PSDセンサーは消耗品。予備を準備しておく必要あり。

○ラージサイズのカウルが発売されていたので1個購入。これで電池が楽に入るようになる。

○MANOI姿勢感知センサー/3軸加速度センサーを入手した。転倒判定は直接3軸加速度センサーで感知させる方法に変更の予定。途中停止の解明の後に加速度センサーを導入する。

1/19/08

第8回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 センサールールNo.11試験

センサールールNo.11の検証を実施した。周りに障害物がない場所で1m四方のボード上で実施。ボードの下に布団を敷いて防音した。No.10.1からの追加修正部分は以下のとおり。

1)胴体前方及び後方の2個のセンサーを腕の前方に移設した。また、これに伴い前方中央と後方中央にセンサーをそれぞれ1個追加し、前後各3個、左右各1個の合計8個にした。

右手前のセンサーNo8⇒行動設定のモーションは右前と同じ
左手前のセンサーNo6⇒行動設定のモーションは左前と同じ
中央前のセンサーNo7⇒行動設定のモーションは右前左前各1回
右手後のセンサーNo14⇒行動設定のモーションは右後と同じ
左手後のセンサーNo16⇒行動設定のモーションは左後と同じ
中央後のセンサーNo15⇒行動設定のモーションは捕捉では旋回90°+横移動、近接では屈足攻撃+旋回90°

2)転倒起上判定を前後各3個のセンサーで別々に設定。

○結果と考察

1)目標を4個設定して捕捉・攻撃の試験を実施したが、目標を端に設置した場合に、攻撃後の後退モーションで落下しやすいことが分かった。攻撃モーションの後に後退モーションを入れた方がよいかは実戦から判断する。⇒自律バトルでは目標への接近が原則。これなら目標のいない場外への落下はない。

2)目標を中央に設置した場合は、落下せずに目標を短時間で倒すことに成功。前方の目標を正確にヒットするようになった。



3)起き上がりは特段の問題はなかった。ただ、周りにバスタオルを敷いておいたがその上に倒れた場合に起き上がりがうまくいかないケースがあった。センサーとの距離が極端に近くなったためではないかと推察。

4)前方攻撃のラグタイムが長くなった。⇒転倒検知にための時間か?加速度センサーを導入した方がよいかもしれない。

5)後ろ右のセンサーの前にコードがかかったため、モーションがループになった。ただ、この旋回90°+横移動は繰り返すとその場を回るようになるので探索時の攻撃回避、探索範囲の拡大に応用できそう。

6)起き上がりがうまくいかないことがあったが、ロボットの加速度センサーがずれていた。両面テープで再固定した。

7)後方捕捉のモーションは旋回90°に横移動モーションを追加したが、追加した方がよいのかは実戦から判断。

8)試験中にロボットが停止することが2回ほどあった。前回の試験でもこの現象はあったが、原因は不明。

9)PSDセンサーが8個になったが、電池の持続時間に特段の問題なし。また、前後それぞれ3個になったことで前後の感知範囲が広くなり、目標をほとんど感知・捕捉できるようになった。

10)総合的に評価するとまずまず出来か。あとは実戦で検証する必要あり。

11)状況を多層化しての攻撃の多様化と防御・攻撃回避の強化は検証の後とする。

12)MANOIセンサーボードエディターでファイルを印刷するとセンサー設定の内容と行動設定のモーションが印刷されることが分かった。センサールールをプリントアウトすると間違いを見つけやすい。誤りを2箇所発見した。

13)センサールールをセンサーボードに送信すると「送信したデータと書き込まれたデータが一致しませんでした。正常に転送されませんでした。」がPCに表示されて、センサールールの書き換えが出来ないことがあるが、原因は不明。⇒書き換えができない場合は、RCB-3との接続回線をはずし、PCを再起動、COM設定後、書き込みをすると書き換え可能であった。

1/13/08
第4回わんだふぉーろぼっとかーにばるに参加した。「BLACK TIGER NEO」は総合23位で終えた。

最初の競技「ダッシュ2000」では走り出したところでボードのつなぎ目に足裏が引っかかって転倒、起き上がりに手間取り慌てて41.4秒の最悪のスタート。ボトルトラクションでは5本を2m引いてなんとか点数をゲット。サイコロシュートでは1点もとれず引き分け。最後のキューブではチーム(ナーガ、T-Storm、SDレイズナー)に恵まれて勝利。今回は特段の準備もしないで臨んだのでこれが相応の成績か。前回7月のわんだふぉーから大幅にレベルアップしている。ボトルトラクションでも前回はフロスティが10本引いて驚いたが、今回は25本を引く猛者が続出した。

ROBOSPOTで1月5日に友達になった Mr. Richard Shrubb が写真をとってくれた。また、「BLACK TIGER NEO」のボトルトラクションの動画をUploadしてくれた。感謝。Richard は第3回わんだふぉーの写真をUploadしているがとても良く撮れている。





サイコロサッカーの写真はくままさんに撮っていただいた。感謝。



ランブルは自律で参加してみたが、リングの外側にいる人にPSDセンサーが反応して場外へリングアウトして早々にリタイヤ。ランブルのように回りに人がいるような状況には不向き。ランブルの後でT-Stormに相手をしていただいたが、何とか戦えるレベルにあることを確認した。tom-iさんに感謝。

優勝はガルー、2位はナアガ。3位はフィアス'LL。 決勝戦は見ごたえのある試合で同点で延長戦に入ったが、ガルーのカウンターがヒットして勝利。また、ガルーと初出場のフィアス'LLの準決勝もハイレベルであった。経験の豊富さでガルーが勝利したが、フィアス'LLのモーション動きには無駄がなく互角の戦いであった。注目株。

23位の賞品は丁度自律化に注力しているところでタイムリーなセンサーセットをいただいた。スポンサー様に感謝。

今回の注目は遊さんの巨大ivre-VIN:すごい破壊力に注意。イガアさんのナアガ:YOGOROZAと同じ25本のペットボトルを1m運んだ。石川さんのSDレイズナー。



今回も楽しい時間を過ごさせていただいた。石川さんはじめスタッフの皆様に感謝。石川さんによると次回は7月開催予定であるがROBO-ONE認定競技会とはしない方針とのこと。是非次回も参加させていただきたい。

1/10/08
前方/後方攻撃の強化

第6回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 センサールールNo10試験(於ROBOSPOT)での結果と考察の2)前後のセンサーを2個にしたが、まだまだ全体的にセンサーの認識があまいので工夫が必要。3)前方攻撃がヒットしないのでモーションの工夫が必要。への対応策の検討

3)の前方攻撃がヒットしないのはセンサーの位置と正拳攻撃の腕の位置が離れていることか原因であるので、前方及び後方の2個のセンサーを腕の前方に移設する。また、これに伴い前方中央と後方中央にセンサーをそれぞれ1個追加し、前後各3個、左右各1個の合計8個にする。ただ、電源の検証の必要あり。

これによりセンサーと腕の正拳攻撃の精度が高くなる。また、前方及び後方の感知範囲が前後各2個の場合の2倍以上になる。

右手前のセンサーNo8⇒行動設定はモーション右前と同じ
左手前のセンサーNo6⇒行動設定はモーション左前と同じ
中央前のセンサーNo7⇒行動設定はモーション右前左前各1回
右手後のセンサーNo14⇒行動設定はモーション右後と同じ
左手後のセンサーNo16⇒行動設定はモーション左後と同じ
中央後のセンサーNo15⇒行動設定は未定

これをセンサールールNo.11として試験し、その結果からさらにセンサーを追加するか検討する。

1/8/08
MANOIセンサーボードにおけるループの回避について

ループに入る理由
1)同じセンサーで同じセンサー設定範囲で行動設定だけが違うセンサールールが続く(状況1から状況2へジャンプしても結果的に続く)場合には、どちらか一方のみの行動設定が実行される。これがループとなる。

2)前/後に転倒した場合には、前方攻撃あるいは後方回避行動と転倒起上の行動設定はセンサーが同じでセンサー設定範囲もほぼ重複している。したがって、ループに入ってしまい同じ行動設定モーションを繰り返して、起上の行動設定のモーションが実行されない。

転倒判定ができないループの回避方法
1)前/後各2個のセンサーで転倒判定する。左右それぞれのセンサーで判定するので必ず違うセンサーで判定することになるのでループに入らない。2個くらいならばタイムラグも小さい。⇒センサールールNo.10.1

2)前/後各2個のセンサー判定の行動設定で起上モーションを最後に入れておく。倒れていれば接近あるいは攻撃モーションの後に起上モーションが実行される。倒れていなければ起上モーションは実行されず行動設定は終了するが、この場合のタイムラグは小さく問題にならない。一方、最初に入れた場合は起上モーションに続いて次の接近や攻撃モーション(意味のない見当違いなモーション)が実行されてしまう。

3)転倒判定を1)2)で2重すればループへ入ることを完全に回避できる。⇒センサールールNo.10.2

4)RCB-3と加速度センサーによる間接的な転倒判定に替えて、センサーボードに加速度センサーを導入して直接加速度センサーにより転倒を判定する。

1/6/08
第7回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 センサールールNo.10.1試験

No10.1の改良点は1)転倒起上判定を前後各2個のセンサーで別々に設定。判定の時間が増加するか検証の必要あり。2)後方捕捉後の旋回90°に加えて横移動モーションを追加した。

○結果と考察

前回の試験で転倒した場合に、後方回避ルールがループになって転倒判定がされない現象があったが、転倒起上判定を前後各2個のセンサーで別々に設定したら、後方回避ルールのループへ入ることなく正常に転倒判定がなされた。ただ、判定の時間が長くなったかは明確ではなかった。これでループ現象の回避方法が分かった。

このル-プ現象の原因は同じセンサーでほぼ同じセンサー設定値がなされていると、状況1と状況2をループにした場合、直近の行動設定(モーション)が繰り返されることが判明した。これがルール(センサー)設定方法の問題なのかプログラムのバグなのかは不明。⇒同じセンサーでほぼ同じセンサー設定値の2つの(行動設定は異なる)ルールが続くと、どちらか一方しか判定されないことが判明。

転倒時のセンサー測定値は以下のとおり。前方No6:2097〜2110、No8:2150〜2172、後方No14:1323〜1356、No16:1381〜1400。

1/5/08
第6回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 センサールールNo.10試験

センサールールN09の追加修正版No10を作成し、ROBOSPOTで検証を実施した。基本コンセプトはNo9と同じ。追加修正部分は以下のとおり。
1)PSDセンサーを前後に各1個ずつ追加して合計6個搭載した。センサー2個追加に伴いセンサールールを追加した。
2)後方捕捉後の左右旋回モーションを30°3回繰り返しから90°1回へ変更(迅速化)した。
3)前方左右にPSDセンサーを配置したことで、正拳右モーションに加えて、正拳左モーションを改良して搭載した。また、前方攻撃後の後退モーションにつづく旋回30°モーションを中止した。
4)前方及び後方の起上り感知のセンサー設定を1200〜3000に修正した(1200以上でも特段の問題なし) 。

○結果と考察

1)後方捕捉後の旋回モーションを90°一回に変更したが、旋回モーション90°後に、目標を見失うので、さらに接近の横移動モーションを追加した方がよさそう。

2)前後のセンサーを2個にしたが、まだまだ全体的にセンサーの認識があまいので工夫が必要。

3)前方攻撃がヒットしないのでモーションの工夫が必要。

4)転倒した場合に、後方近接ルールに入り、それがループになって、転倒感知ルールに入らない。また、後方に転倒しているのに横攻撃のループに入ることもあった。原因は不明。後方転倒のセンサールールはPSDセンサーと接地面との距離が短いが、前方及び後方の起上り感知のセンサー設定を1200〜3000に修正したのが原因なのか、また、センサーの接続等がうまくいっていっていないのか、ルールの設定に問題があるのか要検討。ただ、センサールールをNo9に戻すと転倒しても後方捕捉のループにならず、うまく転倒感知ルールが作動した。⇒転倒ルールは前方1個、後方1個で感知しているが2個ずつで感知した方が良いかもしれない。

5)ルール設定の検討中に自律動作が止まる現象が起きた。一旦スイッチを切り入れ直すと動作した。原因は不明。

6)No8 センサーを交換したが、その後、ルールの書き換えができなくなり、通電しなくなった。ボードがダウンした模様。原因は不明。センサールール試験No10は一旦中止。⇒センサー交換の際の配線の誤りが原因と判明。配線し直してボードへの通電が再開しボードが正常なことを確認した。故障でなくてよかった。

7)BLACK TIGER を目標として持参したが、整備不足で十分に作動させられなかった。目標としてはペットボトルで十分かもしれない。

8)プロポ操縦のロボットに対しては自分のプロポ操縦以上に動作するので一定の自律バトル能力は確認できた。ただ、まだまだセンサールールの設定が不完全。動作がループになるのもボードのプログラム設定規則を十分理解できていないことが原因かもしれない。プロポ操縦に対抗できる自律バトルのセンサールールの完成を目指す。

12/24/07
「IKT-1」にRCB-1用のセンサーコントローラー(RSC-1)を搭載し、PSDセンサー3個、加速度センサー1個を取り付けようと計画したが、RSC-1は4つの端子の合計で50mAが最大で供給可能な電流であることが判明した。PSDセンサーは1個で50mA消費するので、1個が搭載の限度である。

因みにセンサーの消費電流は、PSDセンサー(GP2D12):50mA、加速度センサー(RAS-1):0.4mA、ジャイロセンサー(KRG-3):2mA。

一方、センサーボード、センサーコントローラーの供給可能電流は、MANOIセンサーボード:750mA、RCB-1用のセンサーコントローラー(RSC-1 6V):50mA、RCB-3のAD入力端子( 3つの端子合計):50mA。

再度旋回軸ユニットを搭載した「BLACK TIGER 6」から旋回軸ユニットを撤去して再び元の「BLACK TIGER 5」へ戻した。やはりHV化したKHR-1にはこれが最適の機体。

「BLACK TIGER 5」(旋回軸ユニット撤去・2350HV×4 )2007.12


12/23/07
「BLACK TIGER NEO」にPSDセンサーを前後に各1個ずつ追加して合計6個搭載した。また、捕捉後の左右旋回モーションと正拳左モーションを改良して搭載した。6個のPSDセンサーを搭載しても電源が十分か、各モーションをチェックしたが特段の問題がないことが分かった。

PSDセンサーが2個追加したことで、センサールールを追加修正版No10を作成した(基本コンセプトは同じ)。第6回センサールール(No.10)試験は後日実施の予定。

「BLACK TIGER NEO」PSDセンサー x6 搭載 2007.12


「BLACK TIGER NEO」の手先を付け替えたが、導線を引っ掛けるのを防ぐためと、タイガーの爪をイメージした。

12/22/07
第5回「MANOIセンサーボード(HRP100)」 ルール試験をROBOSPOTにて行った。センサールールは第4回と同じ設定No9。広い場所での検討。

1)2Lの水入りペットボトルの外側を広告用紙で覆った静止目標に対する自律バトル試験。

サッカーの中央のサ−クルの中心に目標を設置し、ロボットはセンターサークルの外側においてスイッチON。 写真を十分にとる時間もなく非常に短時間に接近して倒すことに成功。静止した目標は正確に捉えることができることを確認した。



2)動く目標としてROBOSPOTのKHR-2HV(引間さん操縦)と自律バトル試験。

動く目標も捉えることができることを確認した。特に両サイドに捉えた場合は高確率でアタックして倒すことを確認した。今回は動きを予測することができ、ルールのツリーが設定どおりに実行されていることが確認できた。動きが速く十分に写真が撮れなかった。引間さんにROBOSPOTのブログに動画を掲載していただいた。感謝。



今回の試験でMANOIセンサーボードが十分に実戦につかえることがわかった。また、目標とした自分の操縦以上の動きは達成できた。ただ、改良すべき部分はまだまだ多い。⇒前後の感知があまいので前後にPSDセンサーを各1個追加搭載する。追加に伴い正拳左モーションを改良する。センサーの追加で電源に問題ないかをチェック。

3)ROBOSPOTにROBO-ONEの資格審査のスロープが設置されていたのでチャレンジした。特段の問題もなくクリヤーすることができた。




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