ロボット KHR-1 製作日記 Part 3(2005.6〜7)





ロボット KHR-1 製作日記 Part 1 (2004.8〜12)
ロボット KHR-1 製作日記 Part 2 (2005.1〜5)
ロボット KHR-1 製作日記 Part 4 (2005.7〜10)
ロボット KHR-1 製作日記 Part 5 (2005.11〜 )


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月日年内容
07/23/05
モーションの作成を行った。右キックのモーションを改良したがまだ不満足。

右拳のモーションを作成した。足を開きすぎると閉じれなくなるので、効果は弱くなるが足の開きを浅くした。今の角度が無難なところか。CH13,19のギヤを完全に交換すると足の開きを大きくできるかもしれない。一番負担のかかるのがCH13,19のサーボで常時保守が必要だ。この2つのサーボだけ強化することも考えるべきかもしれない。右拳のモーションを公開した。

07/20/05
「搭載モーションリスト」を掲載した。

07/19/05
「マイロボット KHR-1 仕様」を掲載した。

07/18/05
「ロボカップ2005大阪世界大会」 での人型ロボ部門で日本のチームが総合優勝したとの報道があった。日本の技術はすばらしい。

Enterprise Watch 7月14日(木)号に、ロボッカプの国際委員会のプレジデントの大阪大学浅田稔教授のインタビュー記事ロボカップ・プレジデントに聞く、「ロボット産業とロボカップの関係」 が掲載されていた。その中で印象に残った発言は以下のとおり。

『ロボットという新たな産業分野には大きな魅力と可能性があります。製品一つをとっても、ロボットはプロダクトのあり方そのものが従来の製品とは異なります。特定の機能を満足させるというのが今までの製品ですが、ロボットは特定の機能を満足させるだけではなく、作った人の思想や文化を反映する新しいタイプの人工物であり、製品が自己を主張する必要があります。今までの製品からはこれを作った人の顔は見えませんが、ロボットは作った人のアイデアや考え方が見えなければならない。今までの産業形態の延長線上にはないフィロソフィーと手法で取り組むことが重要で、そうして取り組むことによってこそ新たな市場が一気に広がるのだと思います。』

サッカーのキックのモーションを作成しようと試みたが、サーボのギヤが欠けているようで、位置が定まらない。特に、CH13,CH19とCH14,20が定まらない。ギヤを交換しなければ綿密なモーションの作成は無理だろう。

とりあえずCH13,CH19のギヤを交換した。ギヤはいずれも欠けてはいなかったが、磨耗しているようであった。ただ、ホーンを取り付けてあるギヤは、サーボの位置出しなど手数がかかるので交換しなかった。再度サーボを取り付けて様子を見たが、やはりギヤはすべて交換する必要があるようだ。予備のサーボが2個あるので、ギヤをすべて交換して、スペアのサーボを準備しておき、ギヤが痛んだらサーボ毎交換した方が作業がしやすいようだ。

サーボCH13,19の調子が今ひとつであるが、なんとか右キックのモーションができた。完成度は80%程度か?

07/17/05
モーションの作成を行った。三点倒立して、足を前後左右に開く。自作モーションに公開した。

立ち上がりのモーション作成が今ひとつうまくできない。重心移動のコツがつかめない。

スイッチング電源を使用しているため、電源の心配がなく存分にできる。

07/16/05
ROBOFIEから完全自立2足歩行型(電磁吸着歩行)ロボフィーVS-1 が発売された(予約受付中)。価格は165,900円(税込み)。

07/12/05
旋回軸ユニットセットを入手した。高価であるが、これで2〜3ヶ月は楽しめそう。CD-ROMからマニュアルを印刷して準備することとした。KHR-1は次々に新しいパーツが発売され飽きがこない。



07/10/05
(1)加速度センサーを搭載して、作動するかチェックした。

@RSC-1センサーコントロールボードをRCB-1の間の間隙に両面テープで設置。



A無線コントロールユニットの受信機をその上方に設置。



BRSC-1の接続する各端子(PC通信コネクタ、RCB-1通信コネクタ、センサー1接続コネクタ、センサー1イネーブルコネクタ)に延長コードをつないで、上方から外へ出す。



C加速度センサーRAS-1をX out を使用して、KHR-1の上面の右肩上のハンガーに設置。



Dセンサー1イネーブルコネクタをCH24の延長コードへ接続。

Eスイッチング電源を電源コネクタに接続。このとき、KHR-1をホームポジションになるよう立たせて、キャリブレーション。

FPCとRAS-1のPC通信コネクタの延長コードを接続。RAS-1コントロールのソフトを立ち上げ。加速度センサーからデータ呼び込み。CAL:93。

KHR-1をうつ伏せにしてデータ呼び込み。位置を変えて何回か呼び込み。ADC:82〜84。

KHR-1を上向きにしてデータ呼び込み。位置を変えて何回か呼び込み。ADC:102〜105。

ハイポイントを100に設定し、モーションデータM10を指定。ローポイントを85に設定し、モーションデータM14を指定。RAS-1へ設定値を書き込み。その後、RAS-1コントロールソルトを終了。

GRAS-1のPC通信コネクタを外して、KHR-1のRCB-1のコネクタへ接続。H&Hを立ち上げ。ホームポジションをRCB-1から呼び込んで、CH24を-H-(許可)へ変更(CH24のデータは226になる)。変更したホームポジションをRCB-1へ書き込む。

HMO10とMO14をそれぞれ呼び出し、最初のポジションを-H-(H許可→226、L禁止→225)、最後のポジションを-H-に設定。RCB-1に書き込む。

I設定完了したので、RCB-1の高速シリアル通信端子(RCB-1とPCとの端子)をRSC-1のRCB-1通信コネクタをに接続。

J無線ユニットでRCBコマンダーでKHR-1を作動。加速度センサーRAS-1の作動テスト。うまく加速度センサーが作動し、上向き・うつ伏せを感知して、起き上がりモーションが作動した。

(2)加速度センサーの設置場所がハンガーの邪魔になるので変更した。位置は頭の右奥の耳の位置にあたるところ。縦に貼り付けて、RAS-1のY outを使用することとした。先のE以降を再度実施。



FPCとRAS-1のPC通信コネクタの延長コードを接続。RAS-1コントロールのソフトを立ち上げ。加速度センサーからデータ呼び込み。CAL:92。

KHR-1をうつ伏せにしてデータ呼び込み。位置を変えて何回か呼び込み。ADC:105。

KHR-1を上向きにしてデータ呼び込み。位置を変えて何回か呼び込み。ADC:82〜84。

ハイポイントを100に設定し、モーションデータM14を指定。ローポイントを85に設定し、モーションデータM10を指定。RAS-1へ設定値を書き込み。その後、RAS-1コントロールソルトを終了。

G〜Jまで再度実施。うまく加速度センサーが作動し、上向き・うつ伏せを感知して、起き上がりモーションが作動した。

(3)加速度センサーを取り付けての、自動起き上がりを作動させた。確かに傾きを感知して、センサーが作動してモーションにスイッチが入った。ただ、作動させるモーションが、例えば起き上がりのモーションがうまく働かずに立ち上れないと、ループになって何回も繰り返して抜け出せなくなるおそれがある。実際に電池が消耗して来て立ち上がれないと、同じ起き上がりを繰り返すだけになる。

加速度センサーによる自動起き上がりには、ループに入って抜け出せなくなるリスクを考えると、それほど魅力はない。倒れた状態を見計らって、適当な起き上がりモーションをその時点で作動させた方がよい。

今回、加速度センサーの取り外し、設置が容易なように、延長コードで外へ配線を導いた。必要に応じて加速度センサーの利用を考えよう。

また、今回の加速度センサーの搭載で、センサーの使い方、コントロールの仕方、RSC-1センサーコントロールボードの使用法が理解できた。今後、加速度センサー以外のセンサーの搭載を考えたい。

(4)今回の操作では、先日入手したスイッチング電源を使用した。電池の消耗を心配することなく、作動させることができた。

07/09/05
スイッチング電源は、剥き出しの基盤であり、裏側はプリント配線が剥き出しになっている。このままではショートのリスクが高い。フロッピーディスクのプラスチックケースがピタリ合うことが分かった。さらに、フロッピーディスクの10枚入りケースも電源の収納ケース及び使用時のカバーとなることが分かった。蓋を閉じると完全な防護カバーとなる。



07/05/05
加速度センサーを搭載しようとセンサーコントロールボードに取り付けて調整しているがうまく作動しなかったが、原因が判明した。配線ミス。CH24の位置を勘違いしていた。取り付け直したらうまく作動した。やれやれ1週間かかった。

センサーコントロールボードをKHR-1に取り付けてからでも、配線の切り替えが簡単にできるように延長コードを取り付けた。



07/03/05
「KHR-1 ファースト アニバーサリー 」を午前中の予選とデモを見学した。意外と参加者は走らせるのに苦戦している模様であった。床の具合を確認したが、かなりすべりやすくなっていた。

モーションを作成時に電池の消耗が激しいので、電源を確保するために、ロボット王国へ行った。最近、アルインコDM-330MVが、ロボットモーション作成用に推薦されているが、在庫がなかった。急速充電にも使用できる可能性があり、メーカーに確認するとのことであった。ただし、放電機能はない。急速充電器を持っていないので、急速充電に使用できれば、お買い得かもしれない。今後、検討。

スイッチング電源:BJB06SA-Uを購入することとした。ロボット王国でデモ用のKHR-1に使用しているものである。価格は3000円で電池1個分と考えれば高くはない。出力電圧:6V、出力電流:8.4A とのことで、KHR-1を動かすには十分出力があるとのこと。電源出力用のケーブル(コネクタ♂♀が両端に付属)も同時に購入した。

早速、組み立てて通電試験した。@購入したケーブルの両端には♂、♀のコネクタが付いているが、オスのコネクタ側をコード10cmほど残して切断。ABJB06SA-Uに付属しているコネクタへ接続するために付属の金具をコードの端に取り付けて、+、−を間違えないようにして、コネクタへセットした。Bケーブルは十分長いが、2本バラバラなので結束バンドで数箇所を止めた。これで、コードを電源本体のコネクタへ連結すれば完成。

問題がひとつ、このスイッチング電源は、剥き出しの基盤であり、裏側はプリント配線が剥き出しになっている。このままではショートのリスクが高い。いろいろ考えたが、フロッピーディスクのプラスチックケースがピタリ合うことが分かった。蓋を立てると防護カバーにもなる。正に最適のケースが見つかった。これで、ショートする危険はほとんどなくなった。ケースへの設置も極めて簡単で、ケースを開いて載せるだけ(写真参照)。

最後に、通電試験を行った。配線が間違えていないか、チェックして、おそるおそる通電。問題なく、KHR-1は作動した。モーションの呼び出しも、モーションの作動も全く問題なし。サーボの発熱もない模様。これでひと安心。これからは電池切れの心配なく、モーションが作成できる環境が整った。少々疲れた。モーション作成は後日行うこととして、今日は終了。



07/02/05
ロボコンマガジンNo.40, p132-137, 2005.6 に 2足歩行ロボット「RoboNova-1」が、株式会社ハイテックマルチプレックスジャパンから、98,000円で、7月発売予定との広告が掲載されていた。現時点では情報がない。広告の写真ではKHR-1の仕様に近い。

PC Watch の石井英男の Digital Life に 「夢の二足歩行ロボットキット「KHR-1」徹底レビュー(第4回) 〜ジャイロセンサーなど、魅力的なオプションが続々登場」(http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2005/0614/digital015.htm)が掲載されていた。ジャイロセンサーなどKHR-1のオプションの解説。

IT media ライフスタイルに2004年6月19日の記事『「ROBO-ONE」が生んだ市販ロボット〜KONDO「KHR-1」が誕生するまで(http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/articles/0406/19/news003.html)』 を見つけた。発売までの経緯がわかり興味深い。

伏せた状態からの起き上がりのモーションを新たにもう1つ作成した。こちらもうまく起き上がれる。モーション作成がようやくできるようになてきた。倒立にチャレンジしたが、重心の移動のコツがいまひとつつかめない。電池がすぐに消耗する。継続的な電源の調達が必要か。

06/26/05
伏せた状態からの起き上がりがうまくできなかったので、モーションを作り直した。以前は確かに問題なくできていたのであるが、最近うまく作動しなくなっていた。上手に起き上がれるようになった。

シナリオ0にRobo-One参加資格である@前進歩行、A屈伸、B左右横歩き、Cうつ伏せから起き上りのモーションを入れて、自律動作で作動させることに成功した。Robo-One参加資格はクリアーした。

駆け足をさせると後ろに倒れるので、トリムを再調整することにした。すべてのトリムを再調整した。その後、駆け足をさせたところ、後ろにのめることなく順調にできるようになった。いずれの時にか、トリム調整がずれたらしい。トリムの調整をマスターすることができた。

ロボットの調子をみるのに側転をさせて確認していた。ロボットの調子がよいとうまく行く。どこかにねじの緩みなどがあると失敗する。試しすぎたせいか、また、また、右足のCH19のサーボがゆるくなってしまい、側転ができなくなった。5〜6回位が限度か?ギヤの交換が必要のようだ。

モーション作成でバッテリーが早く消耗する。特にRCB-1への書き込み、呼び出しで消耗するようだ。何か持続的な電源はないだろうか。

加速度センサーを搭載しようとセンサーコントロールボードに取り付けて調整しているがうまく作動しない。原因不明。

06/22/05
加速度センサーなどのセンサーを搭載しようと考えていたが、センサーとRCB-1との接続方法が分からなかった。何か資料がないかと探していたら、ロボコンマガジンNo.40, p132-137, 2005.6 に RSC-1 センサーコントロールボードと加速度センサーについての解説が掲載されていた。

加速度センサーなどのRCB-1への接続とセンサーの情報をRCB-1へ反映させる方法がようやく理解できた。すなわち、センサーによるコントロールの概略は以下のとおり、@センサーをRSC-1のセンサー接続コネクタへ接続、AセンサーイネーブルコネクタとRCB-1の使用していないチャンネルへ接続(RSC-1へ電源を供給すると共にセンサーの信号をコントロールする情報をRCB-1から入力するため)、BRSC-1とRCB-1の高速シリアル端子を接続、Cセンサーコントロールボードソフトウエアにてセンサーの情報により作動するモーションを指定する。D接続したチャンネルについて各モーションの出力を調整して、動作中にセンサー信号が入力されることを妨げる。

それほど難しさはないようなので、まず、RSC-1と加速度センサーを入手してKHR-1に搭載してみたい。

06/16/05
「KHR-1 旋回軸ユニットセット」が発売される。7月1週に入荷予定とのことで、1セット予約した。とりあえずチャレンジしてみよう。
 
06/06/05
「KHR-1 ファースト アニバーサリー 」開催のアナウンスが近藤科学のWeb siteに公表されていた。参加してみたい。
日時:2005年7月3日(日) 10:00〜17:00(ゲートオープンAM9:00)
場所:ロックス3 スーパーマルチコート
台東区浅草1-26-5 http://www.rox.co.jp
主催:近藤科学株式会社
後援:RONO-ONE委員会

06/05/05
懸案になっていた寝返りのモーションを試行し、なんとか寝返りができるようになった。上向けから寝返りをして立ち上がるモーションが完成した。まだ、ぎこちないので修正の余地はある。いずれ公開の予定。

Best Technologyが、Edutainment Robot Kit "バイオロイド(bioloid)"を2005年8月に発売の予定とのこと。価格は95000円。

以下は、説明「バイオロイドはブロックの様に自由に形を作れるロボットキットです。初めての方はマニュアルにある例を参考にしながら組み立てて下さい。製作手順はいたって簡単で、各パーツの固定にのみボルトを使用するだけです。能動型ブロック(Active Block)には2つのコネクタが装備されていますので、付属のワイヤーコネクタを使用してお互いのActive Blockを接続してゆけば完成です。次に、ロボットとPCを接続してロボットの動き(モーション)を編集します。ロボットの形状によってモーションは異なりますが、作成手順はシンプルかつイージーです。始めのうちはぎこちないモーションでも、作りこんでゆくうちにステキなモーションが実現できるはずです。慣れてくれば後はご自身の感性で自由に表現してみてください。また、入力装置として光センサ・音センサ・ZigBee無線モジュール(オプション)が選択できます。センサの検出状態によってモーションを選択することで、人が前に立つとあいさつする人型ロボット、明るい所にはってゆく昆虫型ロボット、拍手した回数で立ったり歩いたりする犬型ロボット等など....。それらを直接プログラムできる手軽なソフトウェアが提供されます。」

<基本構成>
  関節数 Dynamixel AX-12 18個
制御装置 CM5
バッテリ 9.6V 2300mAh
SMPS 12V/5A (充電および駆動用)
ネットワーク カレントバッファタイプ
センサ 赤外線センサ・音センサ・入力スイッチ等
ソフトウェア グラフィカルI/F装備のプログラマ
アイコンベースのプログラマ
3Dビジュアルモーション編集プログラマ
(予定)

06/04/05
6th ROBO-ONE Technical Conferenceに参加した。ROBO-ONEのレベルは高い。参考になることが多かった。

RCBコマンダーのMain Form の画面からボタンが1つ消失したので回復を試みた。ソフトを更新したが、回復しないので、Desktopfileの内容をチェックしたら、消失したボタンの大きさを設定する値(縦、横)がいずれも「0」になっていた。数値をいれると復帰した。単純なミスだが以外と発見に手間取った。

06/02/05
「ロボット王国」で、KHR-1の関節の可能範囲を一方向に拡張して、より多彩なモーションに対応できるという「オフセットアームA」を入手した。いずれ試してみよう。


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