マイロボット「BLACK TIGER」の製作 Part 3


「BLACK TIGER」には、 従来から走行性(予選の徒競走やサッカー)を重視して、機体重量が重くなる旋回軸ユニットの搭載をさけてきた。また、新型機「BLACK TIGER NEO」が稼動して競技会へ参加できるレベルまでなったことから、「BLACK TIGER」はKHRスタンダード機(KRS-2350HV 4個換装)として位置づけ、競技会へ参加してきた。

ただ、実際には旋回軸ユニットの胴体部分を「BLACK TIGER NEO」に流用したため、旋回軸ユニットが搭載が出来ない状況にあった。ここへきて、旋回軸ユニットの胴体部分を偶然入手できて旋回軸ユニットが再搭載可能な状況となった。

旋回軸ユニットを搭載した場合の長所としては、
1)旋回軸なしでは方向転換の再現性が低かったが、旋回軸により方向転換の再現性が高まる(「BLACK TIGER NEO」で得た旋回モーションのノウハウが生かせる)。また、従来対応できなかったパンチカーペットでの旋回に対応できる。
2)インテレクト製のNi-H電池が搭載可能になる。Cタイプの電池容量ではサッカーの5分間の競技時間がきつかった。また、「BLACK TIGER NEO」との電池の共用で有効利用が図れる。
3)重量が増加するのでバトルには有利となる。
4)余剰となっている旋回軸ユニットの部品、サーボKRS-788HV(2個)の有効利用が図れる。
5)重量感のある機体となり見栄えがする。

一方、短所としては、
1)重量の増加により運動性が低下する。予選の徒競走、サッカーでは不利となる。
2)モーションのかなりの修正(インテレクトの電池に対応したモーションの修正も)が必要となる。

ここへきて、旋回モーションのノウハウが得られたこと、インテレクト製のNi-H電池を「BLACK TIGER NEO」にも搭載していること、HV化とKRS-2350HV 4個換装で旋回軸搭載に必要なトルクは確保されていることなどを勘案すると、旋回軸を搭載した方がベターであると結論し、旋回軸ユニットを再度搭載した「BLACK TIGER 6」を製作することとした。

(1)「BLACK TIGER 6」旋回軸ユニットの搭載

「BLACK TIGER」に旋回軸ユニットを取り付けた。RCB-1はしばらく扱っていなかったので、要領を得るまで時間を要し、トリムを調整しているときに、突然煙が上がり導線が焼けた。また迂闊にも原因に気づかず再度接続してしまい2回も導線を焼いてしまった。原因はKRS-2350 HVの導線の付け根がショートしてたためとわかった。2回目に接続して通電した時には、ショートから発熱して焼けるまで極めて短時間で起こることもわかった。初めての経験で電気系統の危険性を改めて認識した。あわてたので指に導線のやけどの痕が残った。

ショートの原因はサーボのコードの出口の押さえを削り取っていたため、コードの付け根が接触してショートしたためと推察した。出口の押さえは以前旋回軸ユニットのロール軸のブラケットに取り付ける際に邪魔になったので必要に迫られて削り取っていたもの。調べてみるとKRS-2350HV4個の出口の押さえを削り取っていた。うち2個は「BLACK TIGER NEO」の手に取り付ける際に裏カバーを取り替えて対応していたが、足のサーボ分2個は未対応であった。急遽、カバーを入手して交換した。

幸いにもショートによるRCB-1とサーボへのダメージはなくすべて作動した。RCB-1にはショートの際の防御回路があると聞いていたがダメージは一切なかった。また、サーボも入り口でのショートなので内部へ過電流は流れなかったようでこれもダメージがなかった。サーボは導線を再接続したが、ショートもさせずにうまく半田付けできた。やれやれ。

旋回軸搭載の機体「BLACK TIGER 6」は、重量が増加し重心が上がり幾分不安定になった。このままでは次回の4th Anniversaryの予選通過(BLACK TIGER 5:9.11秒4位)は難しいかもしれない。随分楽しませてもらった。次回のAnniversaryまでケースの中で休ませてやりたい。

「BLACK TIGER 6」旋回軸ユニット搭載 2007.11


(2)「BLACK TIGER 5」旋回軸ユニット撤去

旋回軸ユニットを再度搭載した「BLACK TIGER 6」に旋回軸ユニット搭載用にモーションを作り変えて、移動、起上り、バトルなどのモーションを実行してみた。起上りは問題ないが、上半身の重量増加(旋回軸ユニット+KRS788HV2個、インテレクトNi-H電池)で前進、後退の基本モーションがうまく動作しない。すぐにバランスをくずす。4000番のサーボになれて改めてKRS788HVにパワーがないことが分かった。また、改めて「BLACK TIGER」の限界を感じた。モーションの工夫の余地がないと判断して、「BLACK TIGER 5」へ再び戻すこととした。重量の増加を甘く見ていた。くたびれもうけとなってしまった。

旋回軸ユニットを搭載した「BLACK TIGER 6」から旋回軸ユニットを撤去して再び元の「BLACK TIGER 5」へ戻した。やはりKHR-1 HVにはこれが最適の機体。

「BLACK TIGER 5」(旋回軸ユニット撤去・2350HV×4 )2007.12



今後の方針
・KHRスタンダート機とするが当面改造は実施しない。:KRS-2350HV 4個換装(足首2個,膝2個)
・KHR-1の足構造は当面温存(従来のモーションの蓄積を生かす)
・足裏にラージソールをさらに追加して足裏を拡大を検討。
・足裏をどうするか⇒歩行モーション、足構造、旋回方法などとの兼ね合い
・RCB-3導入は当面考えない。⇒「NEO」のRCB-3が不要となったときに導入。⇒機体(足、足裏)大幅改造⇒モーションの新規作成

マイロボット「BLACK TIGER 」の製作 Part 1
マイロボット「BLACK TIGER 」の製作 Part 2
マイロボット「BLACK TIGER 」の製作 Part 4
マイロボット「BLACK TIGER 」の製作 Part 5
マイロボット「BLACK TIGER 」の製作 Part 6


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