マイロボット 「BLACK TIGER NEO 」 の製作 Part 2


1.移動基本モーションの作成

基本モーションとなる足踏みモーションを作成しその後前進モーションを作成した。

(1)足踏み

@基本姿勢、A重心を右に移動speed15、B左足を真上に上げるspeed5、C左足を真下に下げるspeed5、D重心を左に移動speed15、E右足を真上に上げるspeed5、F右足を真下に下げるspeed5、G基本姿勢。A〜Fを繰り返す。stretch:P30,R15。

(2)前進←(1)足踏みの変形

@基本姿勢、B左足を真上に上げるspeed7、D重心を左に移動⇒右足を半歩下げるspeed10、E右足を真上に上げるspeed7、A重心を右に移動⇒左足を半歩さげるspeed10。B〜Aを繰り返す。stretch:P45,R15。

(3)後退←(2)前進の変形

前進のモーションを反対に作成

(4)左右旋回←(2)前進の変形

@基本姿勢、A重心を右に移動speed15、B左足を真上に上げて⇒開く(30°)speed5、B左足を下げるspeed5、C重心を左に移動speed15、D右足を真上に上げる⇒左足の開きを元に戻すspeed5、D右足を下げる=重心を左に移動speed15。A〜Dを繰り返す。stretch:P30,R上15下60,Y15。

(5)右横移動

@移動基本姿勢、A右足を(少し曲げて)開く(足裏は床に密着させる)speed 10、B右足を閉じて戻し移動基本姿勢 speed 5。A〜Bを繰り返す。

横移動は右足を少し曲げて開く⇒閉じて移動基本姿勢に戻るときに右足が伸びて浮いた左足を引きつける。speedは10(開く)と5(閉じる)の組み合わせが高速移動に適する。

2.ジャイロの搭載

ジャイロKRG-3を2個、ピッチ軸とロール軸に搭載した。搭載場所はピッチ軸用をコントローラの右横に、ロール軸用を肩サーボ上(頭部の横)に両面テープで固定した。ピッチ軸用をAD入力1へ、ロール軸用をAD入力2へ接続した。アナログウインドウを開いて設定。x5〜x7が適当か、x10では強すぎ。

3.スラローム走行の作成

スラローム走行のモーションを作成してみた。直進と右曲がり、左曲がりモーションの組み合わせで、直進のボタンを押しながら左/右のボタンを押すと左/右の方向へ走行がスムースに移行する。さらにスピードアップが必要。忘れないように Flow Chart にポイントをまとめた。

4.加速度センサーの搭載

KHR-1に使用した2軸加速度センサーRAS-1を「BLACK TIGER NEO」に搭載した。直進のボタンを押し続けていると転倒しても自動的に起き上がり歩行を継続する。忘れないように Flow Chart にポイントをまとめた。

加速度センサーが働くようにするフローチャートは他のセンサーの搭載に応用できそう。事前にExcelでフローチャートを作成してから実際にモーションでフローを作成した方が全体が見えて作成が容易。

2軸加速度センサーRAS-1は頭部の向かって右下に設置した。上段のX-OUT端子に接続ケーブルを下向きに挿入した。左下にはロール軸用のジャイロセンサーKRG-2を設置した。ピッチ軸用のジャイロセンサーは背中のRCB-3の横に設置した。



5.腕(肘)のパワーアップ

「BLACK TIGER NEO」の腕(肘の部分)のサーボ2個をKRS-788HV(47.5g)からKRS-2350HV(62g)に換装して腕のパワーアップを図った。換装したKRS-2350HVは「BLACK TIGER 5」をKRS-2350HV 4個のStandard機としたことから余剰となったサーボ。アームは接続の都合で樹脂製から金属製に変更した。



「BLACK TIGER NEO」腕 2350HVx2 補強 2007.6 


6.足裏の改良

旋回速度を速めたら旋回時に足が滑るようになったので、足裏の素材をいろいろ試してみた。

バスタブソールの4つの穴には、床用の「リノリューム」の裏に両面テープを張りφ0.7mmでくり抜いて張り込んだ。厚さが1.5mmより若干厚く、0.5mm位底からはみ出る程度の適度な厚さがある。適度なすべりもあり、横移動にも具合が良い。また、ゴムのように磨耗しない。

中心部の長方形の部分には滑り止めゴムを入手して(東急ハンズ渋谷店)貼り付けた。厚さは2.5mm程度の0.5mm位底からはみ出る位の厚さで4つの穴のリノリュームの滑り止めとほぼ同じ高さとなっている。

中央部には滑り止めが強い素材、周辺部には少し滑りやすい素材がよい。この足裏でワンダフォーに臨んだが、ほとんど滑らずまずまずであった。



7.MANOIセンサーボードの搭載

マノイセンサーボードを入手。PSD式距離センサーも入手。



マノイセンサーボード対応アップデートを依頼してあったRCB-3が戻ってきた。HTH3の最新版も同時に入手した。RCB-3はKHR用のボードの左側に、マノイセンサーボード(RCB-3と同じ大きさ)は右側に配置、その間の中央空間にKRR-1(受信機)、KRG-3(ピッチ軸用ジャイロ)を配置するとぴたりと収まる。サーボからのコードの長さを短くするなどの調整をしてあったので無理なく配線可能であった。

RCB-3とセンサーボードを配線したが、配線は端子から延長コードで機外で接続できるようにした。また、PSDセンサーをロボット前面下部に設置し、センサーボードのNo1に接続した。



HTHを立ち上げ、マノイセンサーボードエディターを立ち上げて、センサーボードの端子からPCにつないで、PSDセンサーの感度をチェックした。センサー表示画面で動作を確認したが、距離に応じて数値が変化し距離の検知を確認、割と狭い範囲で検知し使えそう。



MANOIセンサーボードについては 「MANOIセンサーボード搭載」 にまとめた。

8.足アームの変更

足の動きをスムースにするため、足の付け根のアームをロングアームに交換した。これに伴う起上りモーションの修正を行なった。従来は足だけで上向き起上りができたが、上体部分が重量増加したので手で補助するモーションに修正した。

また、起上り方法を幾通りか確保しておくため、開脚して両方向に起上り可能なモーションを作成した。



9.足裏へのラージソール装着

足裏の改良を行なった。バスタブソールに「BLACK TIGER」に使用していたラージソール(縦11.25cm、横3cm)を装着した。装着用のネジは4000番サーボのネジを流用した。ラージソールは「TIGER」の「爪」のイメージで黒に塗装せず。ラージソールは円形の穴が2つ開いているが、滑り止めのゴムを丸く切って両面テープで貼り付けた。



ROBO-ONEの足裏の規格に合わせるために、足を長くして22.5cmとした。

「BLACK TIGER NEO」足アーム変更・ラージソール装着 2007.9 


10.足・腕の強化

1)横移動の高速化:KRS-4013HVを足ロール軸のKRS-4014HVと交換、足ロール軸のKRS-4014HVを足ピッチ軸のKRS-4014HVと交換
2)腕の強化:足ピッチ軸のKRS-4014HVとひじのKRS-2350HVと交換、肘KRS-2350HVと手先KRS-788HVと交換



3)腕の配線の改良:左ひじサーボCH3を左右変換、右肩サーボCH6を左右変換し、腕の配線を内側から肩サーボフレーム内側を通して上側へ出して上からRCB-3へ接続、2個のサーボ左右変換に伴うモーションの修正を実施



「BLACK TIGER NEO」足・腕の強化 2007.10 


11.スイッチの設置

本体裏側シャーシ内にスイッチを設置し、電源接続端子をシャーシ下部に移設



12.手先の強化

「BLACK TIGER NEO」の手先にはKHR-1の手先の部品を使っているが折れやすいの改良することとした。手の部分のサーボKRS-2350HVのサーボブラケットを取り外して2350用のサーボマウント(ブラック)を取り付けてイトーレイネツ製のKRS-2350用アームのSC-2350ARMを接続して手先として使用した。アームの片側に2個の穴を開け、4点でネジ止めした。



手先は強化されたがプラスチック製のサーボマウントの強度が心配。手先は3.5cmから6.0cmへと2.5cm長くなる計算で、手の長さは20.0cmから22.5cmになる。これでほぼ足と同じ長さとなった。

「BLACK TIGER NEO」手先の強化 2007.11


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