マイロボット「BLACK TIGER α6(NEO2)」の製作 Part 7


「BLACK TIGER α」は、新型機として機体の構造を模索してきたが、最終的に機体全体を「NEO」化して「BLACK TIGER α5 (ZETA)」は「BLACK TIGER NEO」と同等の機体となっている。

「BLACK TIGER NEO」は2007年1月に完成し、2008年3月には自律バトル機能を搭載して「BLACK TIGERs」の主力機、ROBO-ONEやKONDO CUPなどに参加してきた。この間、2009年9月には全サーボのオーバーホールを実施している。2017年2月の第1回ROBO-ONEautoへの参加を目途に機体の調整を行ってきたが、機体を製作してから10年が経過して経年劣化が激しくなっている。

そこで「BLACK TIGER NEO」と同等の機体となった「BLACK TIGER α5 (ZETA)」に「BLACK TIGER NEO」と同等の自律バトル機能を搭載して「BLACK TIGER NEO」の互換機として「BLACK TIGER NEO2(α6)」を製作することとした。また、併せて足裏をバスタブラージからバスタブソールに交換して Large Sole を取り付け、ROBO-ONE準拠機体とする。

(1)「BLACK TIGER NEO2(α6)」製作の基本的な考え方

@「BLACK TIGER NEO」の経年劣化に伴い、「BLACK TIGER NEO」化した「BLACK TIGER α5(ZETA)」に「BLACK TIGER NEO」と同等の自律バトル機能を搭載して「BLACK TIGER NEO」の互換機として「BLACK TIGER NEO2」を製作する。なお、「NEO2」ではKRS-4014の新サーボKRS-4034を使用し、また肩と上腕のサーボをKRS-4013に換えてKRS-4034を使用して腕力が強化されている。

A配線などはできるだけコンパクト化する。なお、「BLACK TIGER NEO」との相違点はスイッチがバックパックの上部に設置されること(NEOでは胴体の横にあり、扱いが難しかった。これでスイッチのON、OFFが自律動作中でも容易に行えるようになる)。

Bセンサールール、モーションなども「BLACK TIGER NEO」の互換となるよう配置、設定する。

(2)自律バトル機能搭載用追加部品など

@マノイセンサーボード○
APSDセンサー4個○
BUSSセンサー4個○
C3軸加速度センサー○
Dセンサーコード40p8本○
Eセンサーボード用電源コネクタ○
Fバスタブソール及び「Large Sole」○

(3)RCB-3HVなどの配置変更

@現在、本体のジャイロ2個、加速度センサーを配置してある取付パネルの搭載場所は中央のRCB3-HVの右側に設置されているので変更。

A左側にRCB-3HV、右側にセンサーボード、中央にジャイロセンサー2個を配置

Bセンサーボード接続コネクタ(+)(−)を機体上へ、電源接続コネクタ(+)(−)2本を機体上へ、センサーボードからRCB3-HVへのコネクタを機体上へ、合計5本を機体上穴から上方に出して、取り外し可能とする。そのための穴あけが必要。

(4)配線

@機体上方から接続配線を出すためのバックパック上部への穴あけ。



Aジャイロと加速度センサーの取付ボードの取り外し

BRCB-3HVを右に移動

Cセンサーボードを右に配置

D充電池からの電源コネクタ(♀)、RCB-3HV電源コネクタ(♂)、RCB-3HVCH9電源接続コネクタ(♂)、センサーボード電源コネクタ(♀)、センサーボードからRCB3−HVへのコネクタ(♂)の合計5本をバックパック上穴から上方に出して、適時取り外し可能とした。



(5)PSDセンサーの設置

@コード4本にコネクタを装着

APSD28(右)、29(前)、30(左)、31(後)の4個を配置して取付、配線がボードまで届くか確認し、配線に番号をテープで表記

Bセンサーボードに接続して、感知試験を行ったところ、PSD28が不可であったので、交換して4個すべて感知を確認

(6)USS(超音波)センサーの設置

@各センサーに導線をホットボンドで固定してハンダ付け

Aセンサーボードに接続して、感知試験。配置は以下のとおり

右11:EZ0(新品)
前12:EZ1(新品)
左13:EZ1(新品)
後14:EZ1(新品)

(7)加速度センサーの設置

@加速度センサー32をバックパックの内側、向かって右下に両面テープで固定して配線

Aセンサーボードに接続して、感知試験を行ったところ、感知を確認

(8)本体ジャイロの設置

RCB-3HV、センサーボードを取り付けるため、ジャイロ2個を中央付近に両面テープで設置した。

(9)本体加速度センサーの設置

本体加速度センサーをセンサー取付ボードに両面テープで張り付けて、機体の中央の空間にはめ込み固定

(10)センサールールの動作試験

○U4WP4WHD2:実戦向きのUSS優先捕捉動作ダブル感知をセンサーボードにインストール

動作させるが、最初のスタートモーションだけであとが続かない。センサーはすべて感知。RCB3HVにも特段の問題なし。NEOで確認すると「モーション再生時に返事をもらう」がONになっていた。 マニュアルをチェックすると、12.困ったときは、の最初に「モーション再生後にロボットが停止する」⇒「センサーボード接続時にはRCBの「モーションのお知らせ」をONにして下さい」の表記があったので確認すると、 チェックが入っていないOFFの状態だったのでONに変更。自律動作を確認した。

(11)プロポ配置

自律動作モーションとプロポの配置を一致させた。

(12)足裏の変更

「BLACKTIGER NEO」の後継機として、「BLACK TOGER NEO」化した「BLACK TIGER α5」の足裏をBathtab LargeからLarge Soleに交換してLarge Soleを取付てROBO-ONE準拠とし、「BLACK TRIGER NEO」と同等な自律機能を搭載して「BLACK TIGER NEO2(α6)」とした。

「BLACK TIGER NEO2(α6)」足裏 Bathtab+Large Sole・自律機能搭載 2017

(自作機体:Open Class 機 3kg以下:自律バトル機能搭載)


(13)センサーガードの取付

腕に取り付けたPSDが破損しやすいので、ガードを付けてみた。超音波センサーには影響ないことを確認した。



(参考)「BLACK TIGER α」の改造バージョン(名称:定義)と掲載Part

BT-α(0):プロトタイプ(メリッサ脚) Part 1
BT-α(1):ハンドユニット搭載(メリッサ脚) Part 1
BT-α2:膝ダブルサーボ化(ハンドユニット)Part 2
BT-α3:腕伸長(膝ダブルサーボ)Part 3
BT-α2-2:ハンドユニット復元(脚上部サーボKRS4034HV換装)Part 4
BT-α4(ACE):脚「NEO」化(脚ヨー軸サーボKRS4013HV追加)Part 5
BT-α5(ZETA):腕「NEO」化(ハンドユニット撤去)音声ユニット復元 Part 6
BT-α6(NEO2):足裏をバスタブソール+LargeSole化・自律バトル機能搭載

Part 1:プロトタイプ(メリッサ脚)からハンドユニット搭載(BT-α0,BT-α1)
Part 2:膝ダブルサーボ化(BT-α2)
Part 3:腕伸長の試行(BT-α3)
Part 4:ハンドユニット復元(脚上部サーボKRS4034HV換装BT-α2-2)
Part 5:脚「NEO」化(脚ヨー軸サーボKRS4013HV追加)
Part 6:腕「NEO」化(ハンドユニット撤去)音声ユニット復元
Part 7:自律バトル機能搭載・足裏をバスタブソール+LargeSole化

マイロボット「BLACK TIGER α」の製作 Part 1
マイロボット「BLACK TIGER α2」の製作 Part 2
マイロボット「BLACK TIGER α3」の製作 Part 3
マイロボット「BLACK TIGER α2-2」の製作 Part 4
マイロボット「BLACK TIGER α4(ACE)」の製作 Part 5
マイロボット「BLACK TIGER α5(ZETA)」の製作 Part 6
マイロボット「BLACK TIGER α6(NEO2)」の製作 Part 7


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